今年で5年目を迎えるレストラン&フード・サービス・ショーが、3月4日~6日まで、ジャビッツ・コンベンションセンターで行なわれました。ピザショーがあったり、あらゆる食材、食に関してのサービス関係器具、飾り等が展示され、と、幅の広さに驚いたり、感心したり、カラフルな食材に見惚れてしまいました。

いろいろな催しも同時に開催されていて、デザート・コンペの展示がありました。この中で話題になっていたのが、ジェトロ後援のJAPANパビリオンの出現です。和牛のJA全農ミートフーズ、八丁味噌から昆布の松前屋、伊藤園、ラムネ、良く知られている醤油のキッコーマンや豆腐など、25の企業と団体が日本の伝統的な食材を展示していました。農林水産物の輸出を目指し、日本の食文化の魅力を伝えるというもので、あちこちに試食があり、日本のデバ地下を思いおこされました。

【 1 】 会場風景
【 2 】 ピザショーブース
【 3 】 ピザの延ばしを練習する子供(写真3~4)
【 4 】
【 5 】 調理器具(写真5~6)
【 6 】
【 7 】 食器
【 8 】 イザベル・ラムと彼女のレストラン向け食器
【 9 】 ボトルを冷やす氷の彫刻(写真9~11)
【 10 】
【 11 】
【 12 】 カラフル・パスタと作者本人(写真12~14)
【 13 】
【 14 】
【 15 】 オーガニック野菜とカットされた果物(写真15~16)
【 16 】
【 17 】 チーズ各種
【 18 】 パンのいろいろ
【 19 】 カラフル・フルーツ
【 20 】 アイスクリームやデザート用の食べられる器(写真20~21)
【 21 】
【 22 】 チョコレート各種、飾り箱
【 23 】 チョコレートの器とデコレーション(写真23~26)
【 24 】
【 25 】
【 26 】
【 27 】 フォアグラや高級食材
【 28 】 デザートコンペ会場風景(写真28~33)
【 29 】
【 30 】
【 31 】
【 32 】
【 33 】
【 34 】 審査風景
【 35 】 JETRO(写真35~42)
【 36 】
【 37 】
【 38 】 石川県のブース
【 39 】 コーリンの会場で包丁を研ぐ職人
【 40 】 JETRO PRESS
【 41 】 NY紅花レストランのロッキー青木夫妻
【 42 】 NY市から授与された賞状と関係者

「フードフェスト」開催

ニューヨーク市内のあちこちでも色々な催しが開催されました。マリオット・マーキーズホテルでは、3月5日の夕方、米国人レストラン関係者や同人イベント関係者ら、600人余りが招かれ「フードフェスト」が開催されました。京都の老舗料亭「たん熊」「梁山泊」の主人、橋本憲一氏と、「たん熊北店」社長兼オーナシェフ栗楢正博氏の3人を招いて会席料理を解説したり、シェフがステージにあつらわれたキッチンを使って、はす蒸しまぐろ、さより、ヒラメの刺身をふんだんな氷の上に芸術的に盛り合わせて披露。さらにフレンチシェフのデービッド・ブーレー氏が、湯葉、みりん、しょうゆなど日本食の素材を使ってフォアグラの湯葉包みをメニューに加えて調理し、会場に集まった人はそれらの料理を試食しました。日本の懐石料理を試食出来る、どんなGala Partyよりも贅沢な夕べで、もっと大勢のアメリカ人のシェフに見て、食べてもらいたかったと思いましたが、圧倒的に日本人の方が多いのが惜しいと思いました。
この「フードフェスティバル」の昼間にはJapan Societyで「日本食文化の米国への浸透」と題したシンポジウムが行われ、キッコーマン代表取締役の茂木友三郎氏が基調講演を行いました。

【 43 】 マリオット・マーキーズホテルでのパーティー会場(写真43~49)
【 44 】
【 45 】 ステージのキッチン
【 46 】 京都のシェフ(写真46~47)
【 47 】
【 48 】 試食品
【 49 】 ブーレ

「第6回酒生展」開催

日本クラブGalleryでは、日本食の祭典の一環として、第6回酒生展(しゅきてん)が開催されました。展示場では人間国宝の島岡達三氏、清水六兵衛氏の他、人気作家38人の作品が展示され、訪れた超満員の人達は、京都から訪れた舞妓さんのふるまう樽酒のレセプションを満喫していました。
他にもニューヨーク地域39店の日本食レストランが参加してレストランウイークが開催されたり、期間中のディスカウント・サービスなど、マンハッタンは日本食で盛りあがりました。

【 50 】 マリオット・マーキーズホテルでのパーティー会場に一晩だけしつらえられた、酒生展の一部(写真50~51)
【 51 】  撮影:Sean Zhang
【 52 】 さくらで彩られた日本クラブ会場風景 撮影:Sean Zhang
【 53 】 京風を演出(写真53~54) 撮影:Sean Zhang
【 54 】  撮影:Sean Zhang
【 55 】 川邊雅規 撮影:Sean Zhang
【 56 】 幸 義明 撮影:Sean Zhang
【 57 】 藤野 昭 撮影:Sean Zhang
【 58 】 島岡達三、幸 義明 他 撮影:Sean Zhang
【 59 】 パーティー風景(写真59~60) 撮影:Sean Zhang
【 60 】  撮影:Sean Zhang

The Armory Show

2月22日から26日の期間、3カ所同時に現代アートの動きを見せる大きなショーが開催されました。一つはPier90とPier92で行なわれた“The Armory Show”で、もう一つは19回目を迎えたPark AvenueのArmoryで開催の“The Art Show”、そして若手の“ScopeNY”です。Pier90とPier92で行なわれているArmory Show(International Fair of New Art)の由来は、1994年のGramercy International Contemporary Art Fairとして4人のニューヨークのアートディーラーによって始まり、1913年のヨーロッパの近代主義をアメリカに導入した豊かな歴史あるArmory Showからその名前をとっているそうです。

【 61 】 Pier 90/92 Armory Show 2007 入り口(写真61~62)
【 62 】
【 63 】 Pierの地図
【 64 】 ブルーンバーグNY市長(写真64~65)
【 65 】
【 66 】 プレスの取材
【 67 】 ArmoryShow主催者のスピーチと右MoMA館長(右はブルーンバーグNY市長)
【 68 】 展示作品
【 69 】 ロナルドフェルドマン・ギャラリーの「Social Mirror」と題されたMierle Laderman Ukelersによる鏡でカバーされた12トンゴミ収集車

Armory Showは、一カ所にまとめられてから6年目を迎え150の国際的な現代アートのリーダーのギャラリーの展示で、Museumと同格の現代アートを一望できる数少ない展示会です。また、若手ディーラーや現代アートの若手を探すコレクターディーラーには見逃せないため、このショーのために世界中から集まってきます。NY市長もNY市の経済活性を多いに歓迎し、町をあげて、アートウィークとして、いろいろな同時イベントに協力しています。ショーのオープニングには、沢山の新聞記者を前に、歓迎の挨拶や記者からの質問にも答えます。「展示されているゴミ収集車を貴方はアートとして見ることができますか?」という質問に、ジョークを交じりに丁寧に返事をしていました。このショーのサポーターでもあるMoMAも、館長以下アートのキューレーターが出席してオープニングをしました。
最近の傾向なのか、コンピューターを駆使して動くアートも幾つか目にしました。このショーでは個人の作家を売出そうとするギャラリーが多く、その中でも日本の現代アーティストもかなり出て来ていて注目されているようです。村上隆を初め、草間弥生、Yoshii Hiromi、Azuma Yoshitaka、Yamaguchi Soichi、Enomoto Koichi、など、日本人でMr.とだけの名前も注目されているようでした。

【 70 】 展示作品(写真70~72)
【 71 】
【 72 】
【 73 】 本コーナー
【 74 】 展示作品

The Art Show と SCOPE

他には、Art Dealers Association of Americaのオーガナイズで19回目の「The Art Show」が始まっていました。他のショーと期間が重なり、Galleryやアーティストも重なっていましたが、こちらの方が、少し落ちついて見れるアートがありました。しかし、通り過ぎると動いてたり、ゆっくり動作が動いていくアートの出現には、多少疑問を感じました。

リンカーン・センター内のパークに設置したテント内で行なわれてた「SCOPE」は、新進のアーティストの発表の場としてスタジオ・アーティストの感じで見せていて、いろいろ実験的なアートの様です。わかりにくいのですが、新進のアーティスト発掘のディラー、コレクターには見逃せないのかもしれません。

【 75 】 The Art ShowArmory外入口
【 76 】 The Art Showの入口
【 77 】 The Art Showの展示風景
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Accent on Designのトレードショー

新進のアーティストの助成金を、SCOPE Miamiは2002年、SCOPE New Yorkも2002年、SCOPE Los Angelesは2003年、SCOPE Londonは2004年、SCOPE Hamptons 2005年から、というように続いて出しており、アートに関しての理解と寛容、資金力の偉大さには感心してしまいます。工業デザインの商品の価格に慣れているので、何十倍もの価格で買うアート・コレクター、ロシア、中国、ヨーロッパや、アメリカの投資家達のこのアートへの投資は、ある時期の日本の投資などに比べたら何十倍にもなっていて、ただの趣味やコレクション・コレクターでない、政治的なものも感じてしまいます。

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※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影