恒例の冬期Accent on Design

世界四大イベントのひとつ、NY恒例のインターナショナル・ギフトショー Accent on Designが1月29日~2月2日迄開催されました。ショーは75周年、150回目をむかえ、主催者側は、ギフトショー全体としては、来場者数 4万3千人、出展社数2千800社、Accent on Designを含めて10部門と、昨年からのEX・TRACTS部門がPenn Plaza Pavilionで催されました。
このショーの目印になってきたカリム・ラシッド デザインの丸いエスカレーター・トンネルを上がると、ダブルデッカー・ラウンジが見えます。下には今回の特別展示、ハウスウエアーの人気商品の展示がありました。
Accent on Designは、Tabletop & Housewaresに続いて、3,500列と3,600列の一部、そして3,700列から4,163列までの限られた区域だけで以前よりブース数は増えたようですが、未だに出展を希望している人達は2~3年の順番待ちとのことです。

Accent on Design 2005年9月のリポート
Accent on Design 2005年2月のリポート
Accent on Design 2004年9月のリポート
Accent on Design 2004年2月のリポート
Accent on Design 2003年のリポート

【 1 】 Jabits Show 入口(写真1~2)
【 2 】
【 3 】 Accent on Design 入口(写真3~4)
【 4 】
【 5 】 今回の人気ハウスウエアー特別展示(写真5~6)
【 6 】
【 7 】 Accent on Design 全景
【 08 】 Accent on Design 全景 写真提供:GLM

Alessi、Marimekko、NUMBEのブース

今年のショーは、何年もディーラー任せで出展していたAlessiが自ら大掛かりなブースで、また、これが初出展となるMarimekkoがお馴染みのプリント柄で華やいだブースを出展していました。他には、自然、癒しをテーマにブースづくりをしているNUMBEが目を引きました。
Gallery 91は、21年目にして今年初めて、手作りセットからお仕着せのセットブースをオーダーしました。ひと味変えたいと、カラーペイントの変わりにロゴを大きく入れて白グレーで統一してみました。
ショー全体としては、人出はいまひとつでオーダーも細かくなってきていて、皆どうした事なのだろう、と囁く声しきりでしたが、新しいバイヤーの注文も入っているので、時代の変化もあるのかも知れません。

【 9 】 新しく大掛かりな展示で出展のAlessiのブース
【 10 】 初めて出品のMarimekkoのブース(写真10~12)
【 11 】
【 12 】
【 13 】 自然をテーマにしたNUMBEのブース
【 14 】 Gallery91のブース(写真14~16)
【 15 】
【 16 】

アクセント・オン・デザイン賞、決定

今回もアクセント・オン・デザイン賞が選定され、ベスト・ブース賞には、ボストンのEastern Accentが選ばれました。大がかりに人手をかけてのセットアップが報われた様です。白で統一のミニマムなデザインで商品群ともマッチしていました。
ベスト・ニューコレクションはConduit Group(21世紀世代のニューアメリカン・デザイン)のブースが受賞、この創立者はハーバードとコロンビア大学の建築を卒業したMr.Ray Koh(写真24)で、新しいアメリカン・グッド・デザインの商品開発に取り組んでいます。
ベスト・ニュープロダクト賞には、ガラス作家のJohn Pompの作品が選ばれました。彼はアジアン・アメリカンでTemple university in philadelphiaを卒業後、イタリーのガラス巨匠に学んだそうで、その後、アメリカに戻って学校でも教えたり、Blooklynのガラス工房160を開き、作品はTiffanyをはじめ、有名ブティック、ショップに並ぶ売れっ子新進ガラス作家です。

【 17 】 Booth AwardをとったEastern Accentのブース(写真17~18)
【 18 】
【 19 】 Eastern Accentのオーナー、村松正幸氏
【 20 】 ベストコレクション賞のConduit GroupオーナーのRay Koh
【 21 】 ベストコレクション賞のConduit Groupのブース(写真21~22)
【 22 】
【 23 】 ベストプロダクト賞をとったガラスの作家JohnPompのブース
【 24 】 ベストプロダクト賞をとったガラスの作家JohnPomp

JETRO、kyoohoo、UCJのブース

今回のショーには、久し振りに日本からのグループが来てお目にかかりました。今迄の売り込みや買い付けではなく、これからの日本の商品をどうしたら良いかリサーチとして、地に足をつけた考えの元、見学と調査でお見えになったグループでした。20年前にそれをしていてくれたら、と思いましたが、将来が楽しみになってきました。その一方で、JETRO(日本貿易振興機構)におんぶにだっこの形の6ブースが、2700列にお目見えしました。
昨年のピアーに比べると、場所は、皆が何年も待ってやっと入れるような位置づけのブースでした。UCJの方は大分大掛かりな発表展示会になっていましたが、アメリカの場合、あくまでもトレードショーと位置づけているので、“見せるだけのショー、やった事に意義がある”では、もったいない気がしました。
他では、kyoohooの展示もいまひとつ。もし、京都風という意味だとすると、京都が泣きそうです。アメリカでは、寿司、日本酒、芸者と日本ブームになっているといっても、なんでも良い訳ではなく、それだけに皆が価格や物を知り始めているので、きちんとしたものや、価格の通じるものを見せないと、中国製日本との差がわからない様な売り方では、意味がないと思いました。

やはりスポンサー側はお金を出すだけでなく、前記のようなリサーチをさせたり、産地の人達がもっと勉強したくなる刺激と、ハングリー精神を育む事の方に向けないと、昔からの日本製品の生き残りは難しいのではと感じました。
次回のAccent on Designは、2006年8月12日~17日に開催されます。

【 25 】 JetroブースのUCJ(写真25~27)
【 26 】
【 27 】
【 28 】 Jetro Booth kyoohoo(写真28~30)
【 29 】
【 30 】

※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影