昨年9月末コロンバス・サークルにリニューアル・オープンした「Museum of Arts & Design」ですが、2階を「Innovation Gallery」と銘打って、デザイン展をショート・サークルで開催する今までのミュージアムにはない企画展を発表しました。
そのスタートに「デザイナーのキューレーターによる展覧会」第1弾で、デザイナーのカリム・ラシッドの「Totally Rad:Karim Rashid Does Radiators」(Rad:ラジエーターやラジカルをもじったカリムの言葉)が3月4日から5月17日まで行なわれています。

ミュージアムでの作品は通常一品もののプロトタイプで、なかなか手に入らないものが多く、展覧会も開催までに通常は2年から5年と時間を要しますが、カリムはこの「Innovation Gallery」に、購入しようと思えば市場ですぐ手に入る、日常の生活の必需品である暖房具、ラジエーターをデザインで見せるというショーケースの試みを提案しました。カリムは以前NY市のマンホールのフタをデザインした事もあり、通常目につかないようなところのデザインを提案をし、「世界を変える」をテーマにしています。

【 1 】 展覧会タイトル
【 1 】 展覧会タイトル
【 2 】 会場風景(写真2~4)
【 2 】 会場風景(写真2~4)
【 3 】
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【 5 】 Karim Rashid夫妻(中央)
【 5 】 Karim Rashid夫妻(中央)
【 6 】 会場風景(写真6~9)
【 6 】 会場風景(写真6~9)
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【 10 】 Gruppo Ragaini・スチール「Piggy 2002」
【 10 】 Gruppo Ragaini・スチール「Piggy 2002」
【 11 】 D:Karim Rashid・アルミニウム「Klobs 2006」Hellos社(写真11、12)
【 11 】 D:Karim Rashid・アルミニウム「Klobs 2006」Hellos社(写真11、12)
【 12 】 Photo提供:MAD
【 12 】 Photo提供:MAD
【 13 】 D:Studio Dell'Acqua Bellavitis・スチール、OXYGEN-Free Copper「Bambu 2006」Deltacalor社(写真13、14)
【 13 】 D:Studio Dell’Acqua Bellavitis・スチール、OXYGEN-Free Copper「Bambu 2006」Deltacalor社(写真13、14)
【 14 】 Photo提供:MAD
【 14 】 Photo提供:MAD
【 15 】 D:James Di Marco・スチール「Skin 2006」Caleido社、Chrome Plated「Bamnu 2006」Deltacalor社
【 15 】 D:James Di Marco・スチール「Skin 2006」Caleido社、Chrome Plated「Bamnu 2006」Deltacalor社
【 16 】 D:James Di Marco・スチール「Honey 2006」Caleido社 Photo提供:MAD
【 16 】 D:James Di Marco・スチール「Honey 2006」Caleido社
Photo提供:MAD
【 17 】 D:James Di Marco・スチール「Honey 2006」Caleido社
【 17 】 D:James Di Marco・スチール「Honey 2006」Caleido社
【 18 】 Gruppo Ragaini、Stefano Ragaini・ステンレス・スチール「Ciussai 2005」
【 18 】 Gruppo Ragaini、Stefano Ragaini・ステンレス・スチール「Ciussai 2005」
【 19 】 Gruppo Ragaini・アルミニウム「Qualcosadielegante 2008」
【 19 】 Gruppo Ragaini・アルミニウム「Qualcosadielegante 2008」

Antrax、Caleido、Deltacalor、Irsap、Hellos、Gruppo RagainiとRuntal社等のデザイン・インテリア・ラジエーターを、「斬新な形」、「部屋の中での重要度」、「形」、「パターンとテクスチャーの現代感覚」、「モジュール/柔軟さ」、「多用性」、「新しいテクノロジー」などを基準に、彼のセンスで30点を選び、展示設営も彼によるデザインで、今迄のMADミュージアムにはない新しいデザインの展示になっています。

NYの冬の暖房ラジエーターは、19世紀から序々に開発されているようですが、日本と違ってどのアパートも古くからのラジエーターが取り付けられていて、なんとかならないかという代物も多く、横からスチームがでたり、音がするもの等、一向に改善しているように見えません。アメリカでは家主が購入するという不動産事情があるからではないかと思われます。

【 20 】 D:Massimo Losa Ghini・スチール「Vu 2 2005」Antrax社
【 20 】 D:Massimo Losa Ghini・スチール「Vu 2 2005」Antrax社
【 21 】 D:No Picnic・スチール、ガラス「One 2006」Hellos社
【 21 】 D:No Picnic・スチール、ガラス「One 2006」Hellos社
【 22 】 D:Andrea Crosetta・スチール「Tubone 2005」Antrax社
【 22 】 D:Andrea Crosetta・スチール「Tubone 2005」Antrax社
【 23 】 D:Ron Arad・スチール「Arabesque 2006」Hellos社
【 23 】 D:Ron Arad・スチール「Arabesque 2006」Hellos社
【 24 】 スチール、OXYGEN-Free Copper、Chrome Plated「Move System 2006」Deltacalor社
【 24 】 スチール、OXYGEN-Free Copper、Chrome Plated「Move System 2006」Deltacalor社
【 25 】 Gruppo Ragaini・アルミニウム「Upper Alu 2005」
【 25 】 Gruppo Ragaini・アルミニウム「Upper Alu 2005」
【 26 】 D:Francesco Lucchese・アルミニウム「Zero 2007」Antrax社
【 26 】 D:Francesco Lucchese・アルミニウム「Zero 2007」Antrax社
【 27 】 D:Antonia Astori、Nicola De Ponti・スチール「Milano 2006」Tubes Radiatori
【 27 】 D:Antonia Astori、Nicola De Ponti・スチール「Milano 2006」Tubes Radiatori
【 28 】 Gruppo Ragaini・アルミニウム「Makura 2007」
【 28 】 Gruppo Ragaini・アルミニウム「Makura 2007」
【 29 】 Caleido・スチールとアクリル「Rain 2007」 (写真29、30)
【 29 】 Caleido・スチールとアクリル「Rain 2007」 (写真29、30)
【 30 】
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【 31 】 D:Satyendra Padiatori・アルミニウム「Add-On 2004」Tubes Radiator社
【 31 】 D:Satyendra Padiatori・アルミニウム「Add-On 2004」Tubes Radiator社
【 32 】 D:Massimo Losa Ghini・スチール「Scudi 2006」Antrax社
【 32 】 D:Massimo Losa Ghini・スチール「Scudi 2006」Antrax社

日本のように個人購入するのであれば、もう少し工夫され、新しいハイテクノロジーを駆使したものが出てくるように思いますが、今回の展覧会はあくまでも、NY事情で感じた中で、アメリカのインテリアにあうラジエーター、ヒーター・システムを選んだものだと思います。
短期間での企画で新しいアイデアやデザインは新風ですが、マンハッタンの小さなアパート、日本の住居でもフィットする小型のラジエーターや、新しいテクノロジーやエネルギー・セーブを追求したものがもっと出てきてほしいと思いました。

【 33 】 D:Ludovica Palomba、Robetto Palomba・アルミニウム「Square 2004」Tubes Radiator社(写真33、34)
【 33 】 D:Ludovica Palomba、Robetto Palomba・アルミニウム「Square 2004」Tubes Radiator社(写真33、34)
【 34 】
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【 35 】 D:Peter Rankin・アルミニウム「Moon 2005」Antrax社
【 35 】 D:Peter Rankin・アルミニウム「Moon 2005」Antrax社
【 36 】 スチール「Pellicano 1994」Caleido社
【 36 】 スチール「Pellicano 1994」Caleido社
【 37 】 6階のワークショップでは、パーティーの時間、いつものワークショップだけでなく)演奏付きで、男女正装のアーティストがロクロをまわし、できたばかりの器を紙の上になげつけるアートイベントを繰り広げ、観客を惹きつけていました。(写真37~39)
【 37 】 6階のワークショップでは、パーティーの時間、いつものワークショップだけでなく)演奏付きで、男女正装のアーティストがロクロをまわし、できたばかりの器を紙の上になげつけるアートイベントを繰り広げ、観客を惹きつけていました。(写真37~39)
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※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影