第55回:  Marimekko マリメッコ展 (2003/12/10)


 

左:Marimekko創立者Armi Ratia
スモックのパターンはTiiliskuvu 1952
右:夫のViljo Ratia

1950年代に発表されたMarimekko作品を説明
する今展覧会のキューレーター Marianne Aav

マリメッコの歴史を総合的に紹介


「Marimekko:Fabrics, Fashion, Architecture」と題して、マリメッコの歴史を総合的に紹介する展覧会が、2003年11月21日から2004年2月15日まで、NYの18West 86StreetにあるBGC(The Bard Graduate Center)で催されています。

マリメッコ社は、20世紀のデザイン界に新風を起こしました。大胆なカラー、大柄のオリジナル・プリント・テキスタイルが特徴ですが、それを一貫したビジョンのあるコンセプトで、ライフスタイル全般に取込んだ最も成功したデザイン企業として、今でも多くのファンを持ち続けています。

私が最初に海外旅行に行った1964年に、NYのDesign Reserchで最もHotだったマリメッコの商品に出会い、いくつも日本に買って帰り、皆にそのすばらしさをお土産話にしました。その頃、日本で唯一のデザイン誌だった「ジャパン・インテリア」(森山和彦氏編集)でも、特集が組まれて何度か紹介されました。その後、何人ものデザイナーがマリメッコ社を訪ねて行ったりと、当時のデザイナーのあこがれだったのを覚えています。
そして、当時の日本ではインテリアというカタカナがめずらしく、染織といえば着物か傘、コタツふとんくらいしかない時代でしたから、ライフスタイルというコンセプトで、マーケティングまで考えるこのような企業の存在自体が、新しくテキスタイルやデザインを志す人達に夢と希望を与えてくれたような気がします。
そんな時代、どっぷりとデザインに浸っていた私にとって、今回のマリメッコの歴史展は、懐かしさと思い出が蘇る特別興味のある展覧会でした。

手前 Design by Maija Isola 1950

左:ブラウス Design by Riitta Immonen, 1950
右:Maija Isola, 1940

Vuokko Nurmesniem 1957の布デザイン

Design by Vuokko Nurmesniemi 1953, 1956

デザイナーVuokko Nurmesniemiとその背後は彼女の作品

1階展示風景・デザイナー Vuokko Nurmesniemi コーナー

—–  * 以上、写真は1階会場 1950年代の展示     |     ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影 —–

 

デザイナーAnnika Rimalaと右はその御主人

40年前という古さを感じさせない新鮮で魅力的な作品群

展覧会はまず、マリメッコがデザイン界に国際的に影響を与えた1960年代から70年代、そして現代までの歴史を1、2、3階に分けてわかりやすく展示しています。明るく軽快なカラー、パターン等、40年前という古さを感じさせない、新鮮で魅力的な作品群です。

 

ドレス Design by Liisa Suvanto 1961,62,63
奥の布地 Design by Maija Isola 1961

ドレス Design by Annika Rimala 1963
奥の布地 by Maija Isola 1960

Seireeni Pattern by Maija Isola 1964

奥の布地 Design by Maija Isola 1966
ドレス Design by Annika Rimala 67, 66
手前の布 Design by Annika Rimala  66

 

ドレス Design by Annika Rimala 1961,63
奥の2種類の布地 Design by Maija Isola 60

ドレス Design by Annika Rimala 1968, 67

 

左壁の布地 Design by Maija Isola 1969
ドレス Design by Annika Rimala  69,68

Unikko(Poppy) Pattern by Maija Isola 1964-65,
ドレス Design by Annika Rimala 68,68,65,67,67

ドレス Design by Annika Rimala 1963, 64
奥の2種類の布地 Lokki Pattern by Maija Isola  61

 

The Container Store オープン


 

 

The Container Store ウインドー

Opening Partyの寿司コーナー

NYチェルシ-地区に収納専門ストアー The Container Store がオープン

6番街の18丁目と19丁目の間に、収納に関するものならなんでも揃う、7,315平米(24,000スクエアーフィート)という広大なスペースのThe Container Storeが、2003年11月22日にオープンしました。
Coming Soonの地下鉄広告などで皆期待していました。プラスティック板に印刷された重い招待状で、DIFFA(Design Industrirs Foundation Fighting AIDS)20周年を記念してのイベントも兼ねての20日のオープニング・パーティーは、ビルの周りを囲む行列ができるほど人気で、デザイナーからトレード・ショーの卸業者まで大勢で混雑しました。ケータリングはすべて店のコンテナーをつかってのセッティングとサーブで、寿司コーナーをはじめ、イタリアン・コーナー、中華、ベジタリアン、ス-プ、デザートと食べ放題、中央にダンスフロアーを設けてバンドも入った大掛かりなパーティーで、皆盛り上がっていました。
一般の特別オープニング・セールデイは22日、23日でした。売り上げから10%をDIFFAに寄付するというもので、これらの日も買い物客で混み合ったようです。

* 以下、すべて The Container Store の商品を使ってセッティング

 

Opening Partyの寿司コーナー

Opening Partyのイタリアン・コーナー

Opening Partyのスープ・コーナー

 

Opening Partyの中華コーナー

Opening Partyのデザート・コーナー

Opening Partyの野菜コーナー

 

 

 

バンドも入って盛り上がる中央のダンス・スペース

 

NYチェルシ-地区に収納専門ストアー The Container Store がオープン

The Container Storeは他の州にすでに29店舗を展開しており、30店舗目となるマンハッタンには初出店となります。会社の方針である行き届いたカスタマー・サービスは、いくつかの雑誌のランキングでも上位で定評がありますが、ここマンハッタンではさらに、マンハッタンで必要な収納をコンセプトに商品構成していて、成功するような気がしました。
反対側にはバス回りやベッド用品でお馴染みの、The Bed Bath & Beyondの大きなストアーが以前からあったり、このあたりはショッピング・モール・アウトレットのような一帯になりつつあります。
競争が激しいビジネス地区ですが良い商品、良い価格で消費者が喜ぶものを提供してくれる事を期待しています。タイミングの良いオ-プンで、今年のNYの買い物景気に貢献するのではないでしょうか?

Karim Rashid 夫妻

以下、商品展示会場風景
収納を各分野に分け並べている

 

 

Karim RashidデザインのUMBRAのゴミ箱

スリムな形にデザインされた蛇口付の冷蔵庫の内壁
いっぱいに入るウォーター・コンテイナー

 

 

                                                                                                                                  ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影