第35回: IKEAの新しいPSコレクションの発表パーティー(2002/4/10)


 

 

会場入口のパネル

会場入口のパネル, IKEA 50年代、60年代の家具, 雑貨

3月20日SohoのPuck ビルディングでIKEAの新しいコレクションの発表パーティーが行われました。

IKEAは1943年に設立、名前の由来は創立者がイングバー・カンプラッド(Ingvar Kamprad)の頭文字と彼の育った南スエーデンの土地の名前エルムタリド・アグナリド教区(Elmtaryd in the parish of Agunnaryd)からとったそうで、現在32カ国に164店舗をもっています。そのうちカナダを含め北米には23店舗があります。NYには店舗がはく、ニュージャージーかロングアイランドの店に行くバスが、マンタンから出ています。毎年9月頃新しいカタログを出版するそうですが、私も何気なく毎年もらっているカタログ、なんと11憶冊つくり、24カ国語に訳されたものを32カ国におくり届けているそうです。カタログの中には異なった8万のアイテムが収められています。

アメリカにおいて広い購買層を持ち定着しているIKEAは、ちょうど今の、日本のユニクロの家具版といった感じで、安くて、便利、専門店をまわらなくても全て揃うので、安価なインテリアに子供部屋に、買い揃えるという用途でられています。
今回のIKEA・PSコレクションの発表パーティーはニューヨークではじめてのもので、約1100平米(1万2千平方フィート)の広いスペースの半分を展示会場に半分をカクテル・ラウンジのパーティー会場にレイアウトして行われ、NYのデザイナー、業界の方々で賑わいました。
このPSコレクションは手紙の追伸に使うPost Scriptumの意味で、最初は1955年にミラノで、1999年にはストックフォルム、そして2002年ニューヨークでの発表となりました。

 

 

今回は「アウトドアー用を室内に・インドアー用を屋外に(Outside in and the inside out)」をテーマして、PSコレクションの為に選ばれた17人のデザイナーが取り組みました。プラスティックからコンクリート、石、Rattan, 金属、バナナリーブス迄を含む、様々な材料を使って、外にも、内にも機能的でユニークなインテリア・グッズのデザインが30種以上発表されました。真っ赤なアウトサイド用にもなる時計をデザインしたHlynur Vagn Atlasonは、パーソンズ・デザインスクールを卒業したばかりの新人からスウェーデンの著名なデザイナーThomas Sandellを含み、IKEAインハウス・デザイナーのMaria Vinkaが出席してたので、彼女のロッキング・チェアーに関して質問してみると、ベトナムに何度か行ってバナナの茎をひもにして織り上げてもらった材料で、この椅子をつくりあげた喜びを得意気に説明してくれました。IKEAのインハウス・デザイナーは常に新しく機能的で、良いデザインを、プロダクトデベロッパーと協力して、消費者が喜ぶもの、価格に仕上げていくのが、タレントと解釈していて、それを楽しみながら行っているように受け取れました。

 

展示会場風景

展示会場風景 照明具ランタン : Design by Christina Halskov & Hanne Dalsgaard

Pedestal Clock 屋外展示時計: Design by Hlynur Vagn Atlason(NY Parson’s 卒)

Strage Bag収納バッグ : Design by Nicolas Cortolezzies

チェアーとFoot Stool足用スツール : Design by Thomas Sandell

トレイ・テーブル : Design by Monika Mulder

植木鉢 : Design by Evalena Sandberg

チェアーとトレイ・テーブル : Design by Monika Mulder

ベンチ : Design by Carl Ojerstam

 

水差し : Design by Monika Mulder

スイング・チェアー : Design by Niels Gammelgaard

チェアーとFoot Stool足用スツール : Design by Thomas Sandell

通路を通って次ぎの大きな部屋は照明を落として、カクテル・ラウンジの感じにしてあり、スエーデンの好物をつまみながら、皆、リンゴンベリー・ジュース等(Ringonberies)楽しみました。

マンハッタンから車で出かけるIKEAは、他のアウトレットなども沢山あり、インテリア・グッズの買い物の他にもIKEAカフェテリアでのスエーデン特産の食事が味わえるのも楽しみの一つ。ここのミートボールとリンゴンベリー・ソースは有名で、他にもパーティーにも出ていた、サーモンやHerring, クッキー等もつい買いたくなります。

IKEAが選ぶデザイナーの基準を聞いてたみましたが、彼等はデザイナーを使うことによって、良いものがより安く効率良く出来上がる為に、選ぶので、デザイナーは、素材をとことん知っていて、どこへでも出かけて行き、ディベロップし、しっかりしたプロトタイプまでが出来るデザイナーと仕事をするということでした。又、輸送にお金がかからない様にする為、すべてノックダウン形式で、自分で最後の組み立てをして参加するのが、IKEAの特徴でもあり、ニューヨーカーは結構これを楽しんで出来るのですが、アメリカ上陸の最初の頃は、時代も違い、これをサービス不足と見るので、浸透させるのに苦労したそうです。日本にも一時IKEAが在ったと記憶していますが、多分、その頃だったのと、日本のいたれり、つくせりの常識にはフィットしなかったのかもしれません。

それにしてもどうしてこんなに安く販売できるのか、日本の地場産業はこのような価格が存在するという事を学んでほしいと、思いました。

植木鉢 : Design by Anna Lerinder

テーブル : Design by Thomas Sandell

バーベキュー・グリル : Design by Mikael Warnhammar

水差し とボ-ル : Design by Anne Nilsson

ロッキング・チェアー : Design by Maria Vinka

ロッキング・チェアー : Design by Maria Vinka

パーティーシーン:スイング・チェアーを楽しむ2人