第1回: 「第9回国際現代家具展ICFF」と「SOFA」のレポート      1999 / 6


 

♦第9回国際現代家具展ICFF ( ICFF.com)

NYの5月、6月は毎年、インテリアデザイン関連の催しが目白押しです。第9回国際現代家具展ICFFは5月15~18日に行われました。今年は今までにない活気で、大がかりな特別のテントブースを設置したイタリー・ドイツ・オランダ各国の貿易振興会後援のブース、そして各デザインスクールのブース等が好評でした。そして関連パーティーの多かったこと。ICFFはMoMA(近代美術館)をパーティー会場にして、チェコスロバキアの若手軍団はあちこちのギャラリーで、その他ガイタノ・ペッシェ、ロン・アラッド、インゴ・マーラ等著名デザイナーのサイン会を交えて、毎夜6時~10時にかけて30か所程のパーティーで盛り上がりました。

*写真 1)メトロポリス誌のブース、2)パーソンズ・スクールオブデザイン、3)RCA(英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート/今年の主任教授がロン・アラッドだったそうで力が入っていた。4)TOTEMトーテム・ストアー(トライベッカにある人気のデザインストア)

 

 

♦SOFA (スカラプチャー・オブジェクト・ファンクショナル・アート)(sofaexpo.com)

5月19日~23日には高級クラフトのSOFA(スカラプチャー・オブジェクト・ファンクショナル・アート)が、NYでは第2回目のショウをパークアヴェニューのアーモリーで行ないました。これはアメリカン・クラフト美術館主催のギャラパーティもあり、NYのコレクターが多く参加、売り上げも多かったようです。活気をとりもどして‘ほんとうに景気が良いような’NY。外国からそれを当てにして、出展する数が増えているのも、盛り上がり要素のようです。

ですが、実際にビジネスとなるとアメリカはそんなに甘くなく、気前良くオーダーを入れても、品物を出荷する頃は気が変わったり、着払いでも払わなかったり、代金回収も楽ではありません。州によっても法律が違うので、取り立ての権利を行使できないなど、日本では思いもつかない目にあわされたりもします。

 

海老原嘉子
*(写真 5) SOFA会場でのパーティー風景、6)ガラスPortia Gallery Chicago.