第11回 SOFA ニューヨーク(Sculpture Objects & Functional Art)がパーク・アヴェニューのArmoryで5月28日から6月1日まで開催されました。
5月28日のオープニングナイト・パーティーはArmoryで行われたアートフェアーのなかでも過去最大の2,600人で埋め尽くされ、大変な混雑と活気にみちていました。SOFA合計入場者は、16,100人にのぼり最高の売り上げを得たそうです。
「最近の現代アート・工芸のオークションの急増と同時に、市場の過熱状態で今回のオープニングナイトでは、少しあっけにとられるような買付けが行われ、興奮状態が目にとまりました。」と、SOFAの創始者であり、評判が高いパーム・ビーチ・フェアなどを所有しプロデュースしているマーク・ライマン(dmg Art & Antiquesの副社長でもある)が語っています。「ディーラーやコレクターが、週末を通し床が見えなくなるほど集まり、国内や海外からもかなりの数の新しいコレクター達が来ていたのではないか」と話していました。
ロンドンを拠点にした名祖のギャラリー、エイドリアン・サスーンは「フェアは驚くほど成功した、本当に素晴らしかった。オープニングナイトに155,000ドルのAqua-Poesyを含む鈴木ヒロシ(ロンドン在住)が手掛けた銀と金のほとんどが売れた」との事、最も大きな作品のケイト・マローンの陶製Succulent Mother Gourdは、57,000ドルで売れたとか。アメリカの金融界からのクライアントは最大で最高の物を買いたがる」と述べているそうです。
オープニングナイトプレビューの間に近代美術館とロサンゼルス現代美術館、アメリカ国内および国際的にすばらしい美術館12館以上の収集部門の人達が、このプレビューで買付けをしたそうです。
展示は67Boothの主要な国際的なギャラリーで、作家にはジョージ・ナカシマ、ピーター・ボーコス、デール・チフリ、Lino・タリアピエトラ、ウェンデル・キャッスル、レノア・トーニーとアンソニー・カロのような一流のアーティストやこれから有名になりそうな新世代の新進のアーティストによる、陶器、ガラス、金属、木、テキスタイル等の優秀作品を展示されました。日本、イタリア、イギリス、フランス、カナダ、デンマーク、韓国、アルゼンチン、ニュージーランド、トルコと米国を含む11カ国のギャラリーが、デザイン、装飾と現代アートの架け橋となる芸術性の高い作品を出展しました。
何世紀も続いた豊かな伝統に基づくベニスのまばゆい現代ガラス・アート、彫刻的な日本の陶器、スカンジナビアの銀細工師による素晴らしい深みのある容器、近代主義の現代家具そして最もアバンギャルドなヨーロッパ他の国のアートジュエリー等も展示されました。
SOFA Lecture Seriesが、同時に開催され、他にもVIPプログラムで、コレクターの館への特別ツアーや美術館のキューレター主導の舞台裏ツアー等の催しがプランされてこのフェアを高めました。
オープニングナイトをのぞいて、皆が言うように本当に歩けない混雑ぶりで、アメリカ経済低迷と言われながら、どうなっているのかこの熱狂と活気にびっくりしました。
※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影