第47回: Architectural Digest Home Design Show (2003/4/9)


 

Architectural Digest Home Design Show Pier 94のエントランス風景

一般客に人気の家具トレード・ショー

第3回 Architectural Digest Home Design Show が3月6~9日まで、55丁目とウェストハイウエイの間にあるPier(波止場) 94で行われました。デザイナー、業者200社以上の出展でした。
毎年10月に行われていたこのショーが「9月11日」のために1昨年中止になり、その後、この春の時期に行うことになって今回が最初のショーです。いろいろなイベントが行われるこのPierで、 Art showも同時期に行われたので、大変な人出でした。お天気も、長い寒かったNYの冬が一瞬春の気候になったWeekendだったので家族連れで、部屋の模様替えのアイディア探しに出かけたようでした。
このショーは雑誌のArchitectural DigestとNew York Timesの後援もあり、他の家具トレード・ショーと違って広々と休憩ロビーもとってあり、楽しみながら住まいの模様替えや家電の新しいアイディアなど、一般客に人気のショーのようです。
日本から、めずらしい岩手県の伝統的工芸品 岩谷堂箪笥が出展していましたが、始めて にしてはプロフェッショナルな展示で、箪笥ファンには人気のようでした。

休憩ロビー


ダイニングの奥にレクチャー会場が設けられていて、いろいろなセミナーが行われていた

日曜日、一般客も訪れるので、大変混雑していた

レジデンシャルが主体なので、自動ピアノから音楽を流し、ディスプレイされていたり

岩手県の伝統的工芸品岩谷堂箪笥が初めてのブースを出品、好評でいろいろ質問されていた

癒しのリヴィング、白やオフホワイトでカントリーの雰囲気に人気が集まっていた

電気コンロでさわってもあつくなく、紙が燃えずに紙の上でお湯が沸くなどキッチンまわりの電化製品は、やはり人気で人がいっぱいだった

 

NYのアートシーン


 

Pier 88 とPier 90の International Fair of New Art、2003年 The Armory Showのエントランス風景

Scalo Zurich Gallery NYのGalleryの展示ブース
ハイテクの素材で鏡の役もする透き通るカラ-シートをはめ込んだ梯子のような作品でプロダクト作品としても通用する

International Fair of New Art 2003年 アーモリーショー

International Fair of New Art・2003年のアーモリーショー第4回は3月7~10日まで、Pier94の続きの、48 / 50丁目にあるPier 88と90で行われました。2月にもJavits Convention Centerで大きな Intrnational Art Expoが行われたばかりですが、コマーシャルで大きすぎるショーでしたが、今回のショーは現代ア-トのリーダーといわれるインターナショナルな175ものGalleryの出展ということでしたので、見に行ってみました。
最近のアートの傾向なのか、いろいろな素材を使い、工芸的要素が加わっていて、どうなっているのか?という疑問を感じました。デザイン・ショーに出るべきと思われるilly コーヒーのアーティスト、デザイナーの描いたオリジナル・カップのコレクションなども、アート・コレクターを対象にした方が、ビジネスになるということなのでしょうか? デザイナーもアート・ギャラリーでプロダクトにならない彫刻という形で見せた方が、価値が何倍にもなって、コレクターが集めてくれると言ったりしています。このショーは最近のアートの動きを一度に見ることができて、参考になりました。

会場風景

Scalo Zurich Gallery NYのGalleryの展示ブース

NYのTeamGallery 展示ブース

入るとすぐに設置されていたHaagenDazsアイスクリームのスポンサーのブース

 

International Fair of New Art 2003年 アーモリーショー


チェルシーのカリム・ラシッドのギャラリーでもあるSandra Gering Gallery

著名アーティストやデザイナーにCupのデザインをさせてコレクションを増やしていくillyコーヒー社のコレクター用カップ

JeffKoonsのillyコレクション

NY SoHoの権威あるRonald Feldman Gallery

村上隆で埋め尽くされた壁のNYのMarianne Boesky Gallery

べルリンのArndt&PartnerGallery リアルな人形が座っていてテープから話し声や雑音も聞こえてくる

 

ダイッチ・プロジェクトのロゴ

Deitchプロジェクトの入口

Deitch Gallery と Deitch Project で話題の展覧会

アートの動きを見た直ぐ後で、私のところから1ブロック左にあり、いつも話題の展覧会をしているギャラリーDeitch Galleryがモスクワのアーティスト・チームAlexander Vinogradov とVladimir Dubossarskyの38枚もの壁画がセットで一つの作品という分かりやすい絵の展覧会をしていて、もうすでに売れてしまってると言っていました。

Wooster Streethの方のDeitch Projectのスペースで、3月28日にオープニングがあり、毎回のことですが、大変な人だかりでポリスもでて、整理をしていました。マドンナがパフォーマーとなってファッション写真家として有名なSTEVEN KLEINとの共同プロジェクトということでした。タイトルも「X-STaTIC PRo=CeSS」という題で、3月28日から5月3日までのショーです。
MADONNAはヨガをやっているとかで、撮影の途中で彼女の勝手な動きを取り続けていて、でてきたプロジェクトとのこと。スティール写真の部とVideoの部があり、このスペースは(建築家Ada Tolla/Giuseppe Lignanoによる設置)展示の内容のせいか、小劇場か見せ物小屋のように見えたのですが、大掛かりな4つの舞台がつくられていて、その中で一瞬異様な光景がVideoとMADONNAのサウンド効果という音のバックで見ることができます。
最初のシーンは中央のマドンナのヨガの動きを真似たように両側のコヨーテに電気ショックを与えているように光りの線が見え、そのたびにショックの動きがマドンナの動きと同調しているように見えます。多分Videoの編集テクニックと思われますが、この効果がすべてに使われています。
Kidney と題されたシーンは右のマドンナのヨガの姿勢はスティール写真で、腎臓が時々鼓動しているように動きます。Queen・Bedは左はクイーンのような服装を持ち上げる動作のVideo、右はベットに横たわるマドンナ、腕の動きがVideoの操作か不思議な動きを見せます。

メトロポリタン美術館ではダビンチ展、MoMAではピカソとマチス展、基本にもどってということなのでしょうか?町では、もうすでに有名なマドンナや著名カメラマンで人集めと話題を提供しようとしていたり、世界の状況と同じにアート界も渾沌としているのでしょうか?

Deitch Galleryの方で見せているペインティング / インストレーション

Deitch Galleryの方で見せているペインティング / インストレーション

入り口近くの壁にはマドンナらしき人物画、ALEXANDER VINOGRADOVとVLADIMIR DUBOSSARSKLYのモスクワからのアーティスト
この38枚続く巨大な壁画が1セットという

マドンナの静止画と一部火の燃える動きはvideo

[Queen・Bed]マドンナ左はクイーンのような服装を持ち上げる動作。右、ベットに横たおるマドンナが、腕が不思議な動きを見せる

[Coyote]マドンナとコヨーテのVideo

[Kidney]マドンナと腎臓の鼓動のVideo


※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影