アジアン現代アートフェアー・ニューヨーク(ACAF)

第1回アジアン現代アートフェアー・ニューヨーク(ACAF)がニューヨークのピア92(52丁目/12番街)で11月9日から12日まで開催されました。

初めてのアジアの現代アートということで、業界で話題を呼び開かれ、注目を浴びましたた。ギャラリーと出版社合わせて出展者の数は94。その内訳は、アジアから出展のギャラリーが、韓国-25、日本-14、中国-8、インド-2、インドネシア-1、ベトナム-1。ヨーロッバが、ドイツ-2、イギリス-1、フランス-1、スイス-1。アメリカからは20で、そのうち19がニューヨークからのギャラリーとのことです。

【 1 】 会場風景(写真1~2)
【 2 】
【 3 】 日本の作家を扱うヨーロッパのGallery
【 4 】 Daiichi Gallery NY
【 5 】 Vip Room 内
【 6 】
【 7 】 Pyo Gallery 韓国のArtist:Lee, Young Deck(写真7~8)
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【 9 】 Artist:Ho Sup Hwang(写真9~10)
【 10 】

過去5年、アジアのコンテンポラリー・アートにコレクターや業界の興味が高まっている中、今回のフェアーでも、売上げ概算12ミリオン(米ドル)という実績をあげたそうです。フェアーディレクターのThomas Arnold氏は、国際的に名が知られてきているアーティスト、Xu Bing(シュ・ビング)の他にも、今は無数の中の一人のように見えるアーティストも、高く評価、注目されている、と言います。

【 11 】 東京画廊
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【 14 】
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【 16 】 木の枝の組み合わせを写真であらわした仮名文字のような表現
【 17 】 ジーンズを組み合わせて立体的に見える布コラージュ(写真17~18)
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【 19 】 薄い貝殻でつくられたガイコツのインスタレーション

このフェアーの作品の価格が主に$15,000~$80,000というなか、$950で売買される手頃な価格の作品も見られ、人気を呼んでいたようです。会場の作品は、絵画、プリントで国際的に評価されているZhang Xiaogaug、草間弥生、Nam Jun Pike、Yue Miryun等も含まれ、テクニーク、素材、において様々なクリエイティブな作品が出展されていました。また、このフェアーのメイン・スポンサーは韓国の化粧品会社とのこと。

実際に観た感じから、初めてということもあり、多少勘違い的、的の外れた出展者も見受けられましたが、このところのアートシーンの傾向が、アニメブーム、オドロオドロしい作品にあるなか、真剣にアートに取組んでいるアジアのギャラリーがいくつもあり、久しぶりに素直なアートに出会えた感じがしました。

【 20 】 会場写真
【 21 】 Gallery Kong Artist:Seon Ghi Bank
【 22 】 会場風景
【 23 】 Gallery Artist:Shigeno Ichimura
【 24 】 Nam June Paik
【 25 】 入口のロゴサイン・バナー

International Hotel / Motel & Resaurant Show(IHMRS)

International Hotel / Motel & Resaurant Show(IHMRS)がJacob Jabits Centerで11月11日から13日まで行われました。通常ホスピタリティーショーとして知られる大規模な展示会です。
Luxury Product Collection (LPC)は3500~3900番のブースでアメニティや、テーブルウェア、豪華なトレンド・プロダクトを展示。また、テクノロジーと開発センタ-も設けられていて、ソフトウェアーの開発などもHospitality Upgradeマガジンの後援で行われていました。
私が興味をそそられたのは、学生達によるお菓子のコンペとディスプレーで、毎年開催され、139回を迎えるThe Society Culinary Philosophyの主催するAnnual Salon of Culinary Artのコンペティション。有名なマスターシェフからアマチュアまで、コンペティションに参加し、その中には、マスターシェフによる料理教室、デモンストレーション、ペーストリー・シェフ(菓子職人)などのブースもあり、その場で受賞が発表され、現金が与えられるアワードもあり、それぞれ真剣に取組んでいました。

【 26 】 料理教室のデモンストレーション
【 27 】 展示作品(写真27~32)
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【 29 】
【 30 】
【 31 】
【 32 】
【 33 】 ペーストリーシェフのデモンストレーション
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【 45 】 作品を出品した生徒達
【 46 】 各学校のオーガニゼーションの展示作品(写真46~47)
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【 48 】 デモンストレーションのスケジュール(写真48~49)
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ホテルのほうはあまり観る時間がなかったのですが、お菓子のコンペの展示はそれぞれとてもきれいで、甘い魅力的な作品が沢山展示されていました。
このお菓子の部門の出展者は主に、
Culinary Art Academy (スイス)DCT International Hotel Mgt & Culinary Arts School, Educational Institute of AH&LA, Florida State University, International CHRIE, Johnson & Wales University, Kendall Collage, Les Clesfs d’Or USA Ltd., The Restaurant School, Rosen College of Hospitality Mgmt Univ Central FL, Temple University School of Tourism, University of New Haven, University of Tennessee, Virginia Tech Dept of Hospitality and Tourism Mgmt,
など。
間違えて入った地下全部の会場が、ユダヤのコーシャー・フードショーだったのにはびっくりしました。いかにユダヤ人口が多いかが伺えました。その奥で、メキシカン・フード、チャイニーズ・フードの、ベストレストラン・コンペなども行われていました。 見るだけでなく、実際に味見が出来るものも多いので、目で楽しみ、お腹も満足のショーでした。

【 51 】 レストランブース
【 52 】 レストランブースからトレンドのフード装飾商品
【 53 】 レストランブース
【 54 】 地下会場ではジューイッシュのハニカフード専門フェアーが行われていました
【 55 】 地下の一部はメキシコフードセクションも(写真55~57)
【 56 】
【 57 】
【 58 】 チャイニーズ・コーナー奥ではチャイニーズ・フードのコンペも行われていました

光の魔術師:インゴ・マーラーの照明展

2007年9月14日から2008年1月27日まで、スミソニアンのクーパー・ヒューイット・デザイン美術館で“Provoking Magic:Lighting of Ingo Maurer”「光の魔術師:インゴ・マーラーの照明展」が開催されています。
ドイツ生まれのインゴマウラーは、今や世界で最も精力的に活躍し、尊敬されているデザイナーでアーティストの一人です。彼が「謎と神秘」と呼ぶ光は、従来からある伝統的な色、輝き、そして陰影を使いながら照明具として創られていますが、予想外の素材を使って制作される事が多いのが特徴です。
1966年より、彼は国際的な会場で使われる照明システム、ファッションショーの舞台、公共建物や記念碑等、150以上に及ぶ様々な照明デザインを創りだしてきました。
また彼は、ハロゲンや発光ダイオード(LED)等を実験的に使い始めた先駆者の一人です。

【 59 】 “Neon Table”
(C)2007 Cooper-Hewitt, National Design Museum
【 60 】 磁器や箸などが飛び散る照明“Porca Miseria!”
(C)2007 Cooper-Hewitt, National Design Museum
【 61 】 “Remember Yves”
(C)2007 Cooper-Hewitt, National Design Museum
【 62 】 “One Thousand and One Lights”
(C)2007 Cooper-Hewitt, National Design Museum
【 63 】 LEDライトで光る帽子“Five LED-brimmed Hats”
(C)2007 Cooper-Hewitt, National Design Museum
【 64 】 “Licht. Enstein”
(C)2007 Cooper-Hewitt, National Design Museum
【 65 】 水に泳ぐ金魚と鏡を使ったインスタレーション“Tableaux Chinois”
(C)2007 Cooper-Hewitt, National Design Museum

今回のこの展覧会は、彼のほぼ40年の総括的な仕事の回顧展で、実際の製品化されている照明具から限定作品、そして今回の展覧会のために新しく制作されたプロトタイプまで、彼の好む、毎日の生活に使う照明具が大部分ですが、そこには周りの空間と相互に作用して、活気づける特徴的な「個性」があります。
彼の作品の特徴は、人々に光が短命で幻影的な性質を持つことを強く認識させるところにあります。そして初めて彼の仕事を見る誰もが、照明器具という一般の先入観を捨てなければならず、機能だけのデザインから現代美術へと、幅広い表現で光を考えさせられることになります。さらに、インゴ・マーラーは、光りを奥行きのあるものとして扱います。そのため、彼の手にかかると、目にするものを照らすだけでなく、光によってどのように目に映るか、ということになってきます。
今回の展示のハイライトは特に、インゴ・マーラーと彼のチームによって、Cooper-Hewitt Museumのために施された展示設計と照明装置です。

【 66 】 入口のパーティー用特設テント
【 67 】 二階通路のショーケース
【 68 】 “Neon Table”部分
【 69 】 インスタレーション風景“MaMo Nouchies”
【 70 】 “Don Quixote”
【 71 】 “One from the Heart”と鳥に見立てている“Bibibibi”
【 72 】 和紙に描かれている“Blushing Zettel’z”
【 73 】 陶器や箸が飛び散る照明“L’Eclat Joyeux”
【 74 】 よく見ると人物が至る所にくっついている“Orga d’Oro”
【 75 】 アルミの“Golden Ribbon”インスタレーション

彼のユーモアと茶目っ気がよく現れている作品に、Cooper-Hewitt Museum、カーネギーマンションの二階への階段に飾られている、アンドリュー・カーネギー夫妻の肖像があります。目や口が動く仕掛けの装置で、通る人達をびっくりさせるこの肖像画、オリジナルには手を加えることなく、その仕掛けが施されています。インゴ・マーラーの「新しい明り」にカーネギー夫妻が驚いているかの様です。
インゴ・マーラーのユーモア、エモーション、ロマンチシズムとそして精力的な活躍を続ける第一人者のすべてを見ることの出来る展覧会です。

【 76 】 一階と二階をつなぐ階段
【 77 】 階段踊り場上。このカーネギー邸にちなんだ、目や口の動く仕掛けの「カーネギー夫妻の肖像」
【 78 】 二階への階段上に見られるインスタレーション
【 79 】 二階通路のショーケース(写真79~81)
【 80 】
【 81 】
【 82 】 インスタレーション“Installation featuring Wo bist du, Edison,…?”
【 83 】 鉄腕アトムの行列“P.D.G”
【 84 】 奥に見えるのが“LED wedding costumes”と“Schltz Wall”

この展覧会は、スミソニアンのCooper-Hewitt Museumでは初めての、生存するデザイナーによる全館をつかっての大規模な展覧会であり、インゴ・マーラーのアメリカの美術館での最初の個展になるそうです。


【 85 】 色が変化していく“One Thousand and One Lights”
【 86 】 ゲストと話すインゴ
【 87 】 色が変化していく“One Thousand and One Lights”
【 88 】 LEDライトで光る帽子“Five LED-brimmed Hats”
【 89 】 “LED Table”が見られる展示風景
【 90 】 色が様変わりしバラが増えていくインスタレーション“Rose, Rose on the Wall”
【 91 】 “Licht. Enstein”インスタレーション風景
【 92 】 黄金の光の間“Pensatoio d’ Oro”
【 93 】 インスタレーション風景“Symphonia Silenziosa Installation”(写真93~94)
【 94 】
【 95 】 ゲストで賑わう会場

※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影