The MoMA Design Store & Chilewich
Chilewichとの10周年を祝うカクテルレセプションが10月11日に、MoMA Design Store Sohoで行われました。雨模様のぐずついたお天気の中、関係者が大勢集まりました。Accent on Designでは大きなブースを持ち、メキメキと大きくなってきているChilewich。変わった素材でランチョンマットなどインテリア小物を手掛けている会社です。
Sandy Chilewichは建築家の夫の協力のもと、建築素材に使われるような、今まで利用されなかった素材を使って、ランチョン・マットなどを作り、大成功しました。
最初のMoMA Shopとの関わりは1997年のRay Bowlsで、スパンデックスの合成繊維を使った伸縮性の取り外し可能なカバーの、フルーツトレイで成功を収めました。その後、彼女はplacemat、床マットとテーブルまわりのアクセサリーに独自のコレクションを持ち込み、また、MoMAからの要求も取り入れて、MoMAとChilewichの10周年の記念を祝いました。彼女の商品は全て米国で作られています。
OKハリス・ギャラリー
SOHOの名門、OKハリス・ギャラリーで行われているLarry Kaganの鉄と影の作品展が、10月20日から11月24日まで開催されています。
OKハリスは、NYの有名アーティストを何人も輩出し、SOHOを有名にしたアートシーンを築いてきました。現在も健在の名門で、ここで展覧会を開催することを夢見るアーティストが多くいます。
いつも一風変わった企画展で、現代の動きを見る事が出来るので、時々のぞいています。
時々展示されている鉄と影の作品を見ては、“不思議な影だが、多分ペインティングで描いているのだろう”などと解釈していました。今回、Larry Kaganの個展で本人にも会い、この不思議な作品を良く知ることが出来ました。作品の大事な要素である照明のあて方や、3点の作品では時間で照明が消えたり、ついたりするような仕掛けをして見せていました。
彼は鉄の彫刻家で、プリント・メーカーでもあります。昔は、鉄の作品の為にスケッチを描き、それに沿って鉄をカーブさせて作品を作っていたそうですが、出来た作品の影がうるさく、その処理に苦労していたそうです。ある時、影の主張が面白かったため、逆の発想をし、影にあわせた鉄の作品を作ることを思いつき、これらの作品にたどり着いたそうです。
細い鉄線の影とは思えない平面を塗りつぶしている影の作品は、どう見ても不思議で、展覧会を見に来る人々も、作品のそばで手をかざしたり、影を消して試したり、上や下から見たり、この不思議な作品に感銘していました。
※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影