第6回: ハロウィン、ハロウィン 1 9 9 9/11/10


11月になると、NYはホリデイ・シーズンのはじまりです。10月最後の日のハロウィンから始まり、続いてサンクスギビングの飾りに入り、その後がクリスマス、とショーウインドーも一変します。そのあわただしくなる時期の前に、いくつかの会社では、ハロウィン・パーティーをかねて社員感謝の‘はめはずしパーティー’が開かれます。

* 左より;パレードの仮装、街角のホットドッグ屋のお兄さんもこの日は仮装してサービス、店の飾りもハロウィン一色、人間がマネキンになってこれもハロウィン化粧

 

 

● 注目のWebデザインスタジオ「オーヴン」


先日出かけたのは、Webデザイン・スタジオとしてどんどん大きくなってきているオーヴン・スタジオのハロウィン・パーティー。新しい地域として変わりつつあるノリータ地域の東寄りにできたエンターテイメント用スペースを借りきって、皆仮装をして行われました。社員の家族、クライアント、友人を呼んで、はめをはずしましたが、社長のヘンリー・バーレヴァブは、自らバーテンダーを勤めてゲストを接待していました。

Oven オーヴン
初期のチャンネル13やMOMAのページで有名なWebデザイン事務所
右上;Oven/President(Webデザイン・スタジオ・オーヴンの社長/ヘンリー・バーレヴァブ自ら社員の為に、この日はバーテンダーを勤める)
右下;Oven/Arian(オーヴン社のパーティーで、コーナーに飾れたエリアン)

 

 

● Webマガジン「ママメディア」


同じ日、こちらは5歳から13歳を対象としたウエブ・マガジンで有名なママメディアも、Sohoの大きくなったスタジオで、大家族とクラアイアントを招いてのパーティーがありました。

MaMaMedia ママメディア
MITメディアラボの最初の卒業生のイディット・ハレル女史が1995年に設立。MIT卒業生をアドバイサー等に多数かかえて、見た目の派手さの奥にある優れたテクニックでWeb業界でも一目おかれるサイト制作運営と出版で有名。

Idit Harel、ママメディアの社長

*左から;ママメディアのマガジン、ネットワーク・マップ、オフィス風景1・2

 

 

● ミレニアム最後の超特大パレード


 

なんといってもハロウィン当日の10月31日。実際のハロウィン・パレードの盛り上がりは、世紀末ということもあって、大変な賑わいで大盛況でした。このハロウィン・パレードのいわれですが、2千年前からのアイルランドの夏の終りの収穫日(これから訪れる暗い冬の到来の意味)の伝統的なお祭りが、西暦43年にローマの勢力によりキリスト教が公認された記念日と結びつき「All Saints’ Day Eve」 ── 全ての魂、死者に対して名誉を与えて賛える日の前夜祭 ── となったのが起源とのこと。たき火をつくり、聖人や天使、悪魔の仮想をしてパレードを行っていたようです。この「All Saints’ Day」の意味を持つ英語が「Alholowmesse」で、前夜を「All-hallows Eve」と呼んでいました。パレード初期のヴィレッジのゲイ・ピープルの豪華絢爛な仮想パーティーから、一般のお祭り好きにまで参加者は拡がり、それぞれのコミニティーが団結し交通地獄も我慢して年々大きな催しになってきています。

 

 

大きな山車は前もってコミッティーに申し込むようですが、一般の仮装参加者はソーホーのスプリングストリートと6thアベニューからのスタート地点に続々と集まって、ひきもきらずです。毎年このヴィレッジ・ハロウィン・パレードの為に一年かけて衣装を作りあげたり、暖めたアイディアを披露しようと、NY一年分のストレスを解消するかのような熱がこめられています。なによりも本人が楽しみ、家族、グループ、老いも若きも皆で心から楽しんで、はめをはずしているのが、まわりにも伝わってくるパレード。それと、この日の為に約25億ドルがアメリカで消費されるそうで、今年のパーティーショップの売り上げも好景気だったのではないでしょうか。

 

ソーホー、ヴィレッジにすむアーテスト、デザイナーも多く、台所用品を身につけるだけでも、さすがて思わせる変身、素材の選び方に毎年感心させられます

「Y2K Bug」今年の多かったテーマの中でも抜群。2000年のコンピューター問題とバグをひっかけて、フォルクスワーゲンをコンピューター・チップで多い隠し、本人達もそのデコレーションで素晴らしかった

中華料理のテイクアウトに使うBoxに身を包み、写真には入らなかったが、長い箸まで持っている