3月18日~21日の間、Pier 94で9回目とななった慣例のARCHITECTRUAL DIGEST HOME DESIGN SHOW(ADHD show)が行われました。同時に会場の一部で開催されるDIFF Dining by Designも行われ、セレブ・デザイナーやデザイン学校などが関わって、人気のショーが繰り広げられました。今年から隣りのPier 92にGreen Expoがニューヨークではじめてのショーを開催し、盛り上がりをみせました。

■ DIFF Dining by Design
毎年、DIFFA(Design Industries Foundation Fighting AIDS)の基金集めの為のイベントで、今年はCindy Crawford and Rande Gerberが会長を務めました。ギャラ・パーティーやオークションが行われ、著名デザイナー、雑誌、業界、デザイン学校が関わり、今年は★??個のテーブル・デザインが披露されました。
展示会場入口にはあざやかに光った青いカーテンがあると思い、近づいて良く見ると、青い水の入ったペットボトルをつなげたものでした。中央のスペースには、Vincente Wolfデザインで、スポンサーArtistic Tileの作品 【 写真 3、4 】 があり、大作はCappelliniによる「Walt Disney Signature dining」。ミッキーマウスをテーマにしたディズニーとカッぺリーニの協力を得た作品は、この為に作られたミッキーマウスの頭から足まで10Feetのポリエスターの彫刻が座っている大きな椅子枠の中に、テーブルが作られていて、その中には真っ赤なCappelliniのリボン スツールがあり、4月のミラノでnendoが発表したものですが、一足先にDIFFAでお披露目されました。 【 写真 5~8 】

Continental Airlinesの為にデザインしたRalph Lauren Home 【 写真 9 】 やセンターピースがバンダの花で飾られたテーブルはDavid Beahmがデザイン 【 写真 10 】 。 New York TimesのテーブルはAnnemarie Disalvo of Disalvo Interiorsのデザインでした。

【 1 】 DIFF Dining by Design 展示会場入口(写真1、2)

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【 3 】 Vincente WolfデザインのArtistic Tile(写真3、4)

【 4 】 【 5 】 Cappellini for Walt Disney(写真5~7:Disney) 【 6 】 【 7 】
【 8 】 デザイン:Cappellini for Walt Disney 【 9 】 デザイン:Ralph Lauren Home 【 10 】 デザイン:David Beahm sponsored by Continental Airlines センターピースはVanda orchidsで毎日変えている 【 11 】
【 12 】 デザイン:Marc Wilson & Mark Tamayo for Manhattan Magazine 【 13 】 デザイン:Annemarie Disalvo of Disalvo Interiors -The New York Times 【 14 】 デザイン:Shelly Sabel 【 15 】 デザイン:Donald Lanziero
【 16 】 デザイン:Evette Rios「Butoni」
 「Born Again」はデザインがSlade Architectureのカラフルですっきりみえるテーブルですが、よく見るとダックテープが貼付けられ、説明を読むと、バッテリー・パークのアパートの物置き場に捨てられていた椅子にカラフルなダックテープを巻き付けて生まれ変わったダイニングチェアーセットとありました。 【 写真 17、18 】

アメリカのいろいろなショーで感心するのは、学生達に社会に出てからの実体験をさせる事ですが、ここでもいろいろなデザイン学校が参加して、デザイナー先生の指導の基にテーブルを作っています。会場設営の時には、他の著名デザイナーとも一緒になるわけで、これはすばらしい経験になるわけです。

Pratt Instituteのインテリア・デザイン部とExhibition Design Intensiveクラスの学生の作品は、指導がMarc Blackwell、Fashion Institute of Technology「FI T」はVisual PresentationとExhibition Design部の学生の作品で指導はDavid Stark 【 写真 20 】 。School of Visual Arts「SVA」からはBFA, Fine Arts Departmentの学生がMiles Redo指導で制作しました 【 写真 21 】 。New York University「NYU」はTisch Schoo of the Arts Department of Deamaの学生の作品で指導はDavis Rockwell 【 写真 22 】 でした。
New York School of Interior Designの学生作品は指導がMichael Tavano 【 写真 23 】 で、それぞれ、なかなかすばらしいテーブル・デザインでした。

他の著名デザイナーコーナーではDavid Rockwellの「映画好きの為のダイニング」があり、カーテンはSwarovski crystal。壁紙かわりの壁には、「ティファニーで朝食を」の映画を見せていて、オードリーヘップバーンもスクリーンに出てきます。 【 写真 24 】
Arpad Baksaデザインのテーブルの中央には、50個のグロリオサリリーの花が、ワイヤーに巻きつけられて上から降りてきています。 【 写真 26 】

【 17 】 「Born Again」 デザイン:Slade Architecture
バッテリー・パークのアパートの物置き場に捨てられていた椅子に、カラフルなダックテープを巻き付けて生まれ変わったダイニングチェアーセット(写真17、18)

【 18 】

【 19 】 Pratt Institute 指導:Marc Blackwell 【 20 】 Fashion Institute of Technology 指導:David Stark 【 21】 School of Visual Arts 指導:Miles Redo 【 22 】 New York University 指導:Davis Rockwell
【 23 】 New York School of Interior Design 指導:Michael Tavano 【 24 】 デザイン:David Rockwell 「映画好きの為のダイニング」
カーテンはSwarovski crystalで、「ティファニーで朝食を」の映画を映し出し、オードリーヘップバーンが壁紙かわりのスクリーンに登場する
【 25 】 デザイン:2Michaels 【 26 】 デザイン:Arpad Baksa 50個のグロリオサリリーの花がワイヤーに巻きつけられてセンターの飾りに
  このショーの主催社でもあるMMPIのテントで、大きなスペースをとった「ニューヨークのモロッコ」の展示は、上半身裸の青年がヨガのポーズの不動の逆立ちで、中央にじっとしていて、浄めのポーズをとっており、このショーのあらゆる成功を祈っているそうですが、両側には凝ったディスプレイがされていました。デザインは Poggenpohl with Harry J. Daniell Designでした。 【 写真 27、28 】

Marc Blackwell New Yorkのデザインは「60s Gir」。暗い背景にスクリーンには鈍いカットの髪とその頃の濃いマスカラの女性が大きく写し出されていて、その前のプレキシガラスのテーブルには時々色が変わるようにできています。 【 写真 29 】
主催会長を努めるCindy Crawford StyleというテーブルはJC Penneyの為か、ごく当たり前のものでした。 【 写真 36 】
毎年話題の多い、このDining by DesignはDIFFA基金集めの為、それぞれデザイナーはコストをかけずに、何かよいデザインをと協力スポンサー探しに苦労をしているようですが、見る側には大変楽しいショーの一つです。

【 27 】 デザイン:Poggenpohl, with Harry J. Daniell Design for MMPI(写真27、28)

【 28 】

【 29 】 デザイン:Marc Blackwell New York 【 30 】 デザイン:Jesgordon/Properfun 【 31 】 デザイン:Eric Warner for Aesthete 【 32 】 デザイン:Rich Brilliant Willing
【 33 】 デザイン:Kravet 【 34 】 デザイン:Goil Amornvivat and Thomas Morbitzer for Tug Studio 【 35 】 デザイン:Bradley Stephens 【 36 】 デザイン:Cindy Crawford Style for JC Penney
【 37 】 デザイン:Razortooth Design(写真37、38) 【 38 】 【 39 】 デザイン:Joseph Carini「Wild Thing」 【 40 】 デザイン:David Stark for Benjamin Moore
  ADHD showの主催はMart Properties Inc.(MMPI)とアーキテクチュラル・ダイジェストで、ニューヨーク・タイムズが共催しています。11,000SQFeetの展示スペースには、ホームデザインに関わるあらゆるカテゴリーがあり、家具、テーブル・アクセサリー、アート、骨董、キッチン、バス・プロダクト(風呂)、床、壁材、照明、その他の素材など300社が出展し、2万5千人の来場者がありました。
インテリア・デザイン、ショールーム関係者、ホーム・オーナー、トレード・プロフェッショナル、小売業者他、一般客でにぎわいました。入って右手のハンドメイドのセクションに、相変わらず人気のジョージ中島のブースがあり、親族が新しく制作している商品が出展され、右手の壁では、NYに拠点を置く和紙の「Precious Pieces社」が、ジョージ中島のドローイング初期展と銘打ったコーナーを設けており、興味をひきました。 【 写真 45~47 】
Yoshiyo StudioがKyoto Decoという名でハンドメイドのアイアンワークも出展していました。ニューヨーク・タイムズ・スポンサーの教育プログラム会場では、デザイナーセミナーシリーズのプログラムが毎日組まれ、満員の人気でした。 【 写真 53 】

【 41 】 会場マップ

【 42 】 会場風景(写真42~44)

【 43 】 【 44 】 【 45 】 和紙Precias Pieases社 ジョージ中島の初期展ドローイング(写真45、46) 【 46 】
【 47 】 ジョージ中島ブース 【 48 】 【 49 】 Bark Studio 【 50 】
【 51 】 Christian Burchard 【 52 】 【 53 】 ニューヨーク・タイムズ講習会会場 【 54 】 Ricahrs Nardone
【 55 】 木にテクスチャー的彫刻を施し、素材として見せている 【 56 】 Amy Eisenfeld Genser(写真56~58) 【 57 】 【 58 】
【 59 】 【 60 】 Pamela Sunday 【 61 】 CP Lighting 【 62】 Designlush 【 63 】 We Design
 

中央パビリオンブースには、MAD Museum(Museum of Arts & Design)のショップと提携してオリジナルを制作しているというラグ会社が出展していましたが、たしかにMAD Museumのショップは、移転してから売上げを伸ばしており、人気のミュージアムショップになっています。 【 写真 64、65 】

楽しそうなブースを見つけました。ブルックリンを拠点とするLights Up社は、英国人テキスタイルデザイナーCamilla Meijerのパターンで、100%PETのリサイクルファブリックを使用した手作りのランプを制作している会社。作り手とデザイナーが上手く行き、楽しそうなブースでした。 【 写真 67、68 】

今年も傾向は「Green」エコーフレンドリーマテリアルのプロダクトが注目を集めていたのと、アートいかした素材が多く見られたような気がしました。

【 64 】 Museum of Modern Art(写真64、65)

 

【 65 】 【 66 】 Isotrope Design 【 67 】 英国人テキスタイルデザイナーCamilla Meijerによる、ブルックリンを拠点とするLights Up社。100%PETのリサイクルファブリックを使用している(写真67、68) 【 68 】
【 69】 Wunderwurks 【 70 】 Miele 【 71 】 【 72 】
【 73 】 【 74 】 【 75 】 【 76 】