第8回 Dining by Design
Elle Decore誌、DIFFA(Design Industries Foundation Fighting AIDS)主催のビッグ・イベント「第8回 Dining by Design」が、2月6日~7日、NYのマンハッタン・センター(元劇場をイベント会場としてパーティー等に使われるところ)で行われました。有名なインテリア・デザイナー、ファッション・デザイナーや建築家、デザイン関係のストアー等が、総計54のテーブル・セッティングを競い、その売上金はDIFFAの基金となります。
2月6日は一般公開で、テーブル・セッティングを見て周ることができます。上の会場ではホーム・エンターテイメントのショップや企業、デザイナー等がいろいろな商品を展示販売し、一日だけの破格セールも行われました。
幅広いデザイン層が集うパーティー
2月7日の夜は、基金集めのチケットによる、カクテル・パーティーとディナーパーティーが行われました。入り口にはレッド・カーペットがしかれ、デザイン界のアカデミー・パーティーのような雰囲気でした。参加者はそれぞれ着飾り、カクテルやディナーを楽しみにぞくぞくと集まってきました。中に入ると、カメラマンが待ち構えているレッドロープのPRESSコ-ナーも用意され、知る人ぞ知る有名人やTVで見るお馴染みさんなど、インテリア界のスター達がフラッシュを浴びていました。
主催がElle Decoreである関係から、インテリア・デザイン関係者が多いと思っていたのですが、審査員の関係で、MOMAのキューレーターや家具デザイナー等、幅広いデザイン層のブラック・タイパーティーでした。
テーブル・セッティングはオークションで完売
パーティーは、大手のケイタリング会社を使っていて、その人手だけでも100人位というのですから、大掛かりな催しでした。カクテル・パーティーの後のディナーパーティーは、チケットの値段で段差があります。つい先ほどまで鑑賞していたテーブルセッティングにフルコースの食事が用意され、パーティーの後半ではテーブル・セッティング全てがオークションに出品され、完売しました。
カラフルで盛り沢山の演出に疑問も
テーブル・セッティングのデザインには、ラルフ・ローレン、カルバン・クレイン、Kate Spade、建築のSkidmore、David Rockwell等のスターから、Crate & Battrl、ターゲット、コンテナー・ストアーなど一般にも知られている店が参加していました。また、業界で有名なインテリア・デザイナーなどが、これでもか、これでもか、といろいろなアイディアで、小さな空間をデザインしていました。
「これがアメリカン・テイストか」と、うなずく感じの、カラフルで盛り沢山の演出やToo muchの装飾に、こんな空間で休まるのか、と疑問を感じたテーブルも多々ありました。売るための効果や、テーブルウエアーや小道具の提供者との関係もあるのでしょうが、日本のすっきりのインテリア空間が一つでも入っていたら、大変うけたのでは、と思ってしまいました。住む空間によって、感覚がかなり違ってくるのだという事を改めて感じたショーでした。
※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影