第19回:(1)Ingo Maurerとハーレムの子供達の照明展  2000/12/13


インゴ・マーラー(Ingo Maurer)がイースト・ハーレムの学校の小学生12人と照明展をしていて話題を呼んでいます。
この展覧会は『Twelve Youngsters from the East harlem School reflecting on Light』と題して、11月17日から12月16日まで、インゴ・マーラーの地下ショールームで開かれています。12人のイースト・ハーレムの学校に通う子供達(小学生)に、インゴ・マーラー他、有名なアーティストが6カ月にわたり一週間に2回、照明についてレクチャーをしてきました。子供達は、クラスルームとしてSoHoのインゴ・マーラーのショールームに通い、各々自由な発想でスケッチをし、作品づくりでは材料などのアドバイスをもらいながら、自分達の手で作品を作りました。オープニングではNYデザイン・シーンの著名人やプレスの集まる中、自分自身の作品の前で説明をしたり、子供達にとって貴重な体験だったようですが、参加したプロのデザイナー達にとっても大変良い機会だったようです。

インゴ・マーラーと参加した小学生Bobby Thomas

Twelve Youngsters from the East Harlem Schoolのポスター

インゴ・マーラーのショールームでオーダー待ちが続く現代版シャンデリア?(Porca Miseria)

Rasshaad Butlerと作品のランプ

Janelle Willamsと作品のランプ

Jaques Wardと作品のランプ

Barry Clarkeと作品のランプ

 

第19回:(2)Gallery 91「2000年展」最後となる『Everyday Things』  2000/12/13


Gallery 91 の今年最後の展覧会『2000 Objects for New millennium Part 6 : Everyday Things』が12月28日まで行われています。ニューミレニアムを記念に始めた『2000個のオブジェ展』もいよいよ最終のパート6に入りました。一年間続いたこの展覧会の最終パートは、日常生活で使えてライフスタイルを楽しくさせるような作品群で、プロトタイプから即売品まで12月終りまでに2000個がそろいます。今回は椅子も数点出品されています。また作品も素材もいろいろで幅広くバラエティーもあり、日本からも多数、出品してされています。作家名をあげますと、川上元美、黒川雅之、川崎和男、池上俊郎。NYのKarim Rashid、Harry Allen、BenzaのG.Pellone & Bimamura . Means、Todd Capron、Anne Gant、VanDyke Tsubota。増田尚紀(鋳物の香たて)、林久雄(欄間のテクニックのコースター、ランプ)、Niccolas Roseillier、Paula Almedia。相川繁隆(ボトルキャップ)、今村えつみ(ノートブック一式)、imone A. Bailey(卓上アラーム時計)、Ted Capron(CDオーガナイザー)、Tim Kennedy(OXOのツール)その他。前回とガラリと変えた明るい会場に、クリスマスシーズンの雰囲気も出して、ショッピングを楽しめる感じのショーにしました。

展示全景 正面から

展示全景 後から

展示風景

上段は池上俊郎のSilver Wave、福田富子のブラシ他、下段は田中秀風、守田宇香

上段はPaula Almeidaの陶器の花器、下段は黒川雅之の漆器

上段はVanDyke Tsubotaのライター、下段はBenzaのプレースマットと尾形香三夫の練上

上段はSIMONE A. BAILEYの時計、下段はAnne Gantのガラス、田中秀風の陶器、カリム・ラシドの大ボール、Jun Hoshinoのフロアーランプ

展示風景

上段はBenza、Roberto ZanonのTea Cup他、中段は川上元美シリコン文具、下段は山川富喜子のプラスティック・ケース

 

第19回:(3)新しいデザイン誌『ONE』創刊  2000/12/13


アメリカの好景気の裏付けか、また新しいデザイン誌が誕生しました。まだ一般にオープンしていない‘Hotel W’で、『ONE』誌創刊号の御披露目パーティーが開かれました。まるでディスコのオープニングを思わせる混雑と入り口の行列が、7時のオープニングから11時まで続きました。
‘W’自体も話題のHotelで、UP TOWNの49丁目の1号店は、待ち合わせに使われるロビーが、いつも一杯です。その後、39丁目に2軒、そしてこの17丁目ユニオンスクエアーに4軒目を、1年間で立て続けに開くという人気。
この1、2階を借り切っての創刊号パーティーでしたが、NYのデザイン関係者、若者で満員の盛り上がり。お土産のショッピング・バッグも重いほどの盛りだくさんと豪華でした。

創刊号カバー

編集長は元『Modern Bride』とファッション系ですが、『ONE』はデザインを中心にしたライフ・スタイル・マガジンとのこと。ファッションだけの雑誌には飽きた世代に「ライフ・スタイル・プラスの雑誌を」ということですが、若手NYデザイナーをスターとしてとりあげ、今までのデザイン専門誌でなく、一般の人々にも理解されるような内容にしています。

ホテル「W」エントランス・シーン

ホテル「W」で行われたパーティー

ホテル「W」エントランス・シーン

ホテル「W」エントランスから2階の階段

 

NYのスター男性ではKarim Rashidの特集記事。そして、女性ではAyse Birsel。彼女は日本のTOTOのコンペで受賞、オーガニックな形の便座をデザインしてますし、今年のハーマン・ミラー社から出たオフィス・システムも今までにないオーガニックな形で、新風を巻いた女性が、今回の寄稿者でもあります。
『ONE』はサンフランシスコとNYにオフィスを構え、Web Siteサービスと同時にハイ・グロス (注;high gloss、豪華な仕上げで大量販売) の隔月誌としてスタートするようです。創立者のDana Lyon は元Vanity Fairにもいて、最近の5年間でInternetの広告売り上げ最高額を達成して、Wired Venturesの出版者にもなった人。
編集長のStacy Morrisonは『Modern Bride』の前には『Time Out New York』誌にいましたし、情報の最先端をキャッチする、トレンディーな人達と、Internetの新しい業界からの活気で、ファッショナブルなデザイン誌ができそうです。うわべだけに流れないものになってほしいものです。

ホテル「W」で行われたパーティーで
のKarim Rashid夫妻と海老原嘉子氏

Karim Rashidの特集ページ

Ayse Birsel 寄稿ページ

 

 

第19回:(4)インテリア・デザイナー『CLODAGH』のパーティー  2000/12/13


CLODAGH とは20年以上の知人ですが、性名としては聞いたことがなく、クロダとだけ名乗っていて、知り合った頃からNYのパワフルなインテリア・デザイナーの女性でしたが、現在もますます活躍、発展しています。
SoHoにある彼女の趣味を生かした1万スクエアーフィートはある大きなロフトのショールーム兼事務所で、時々オープンハウスや作品発表展のパーティーが開かれます。今回は彼女のアーティスト仲間の新作発表と、環境問題の非営利団体の基金集めを兼ねたパーティーでした。

昔からのインテリア・デザイナー、若手デザイナー、クライアントなどと旧交を暖めたりと、センスの良い空間でのなごやかな会でした。ちなみにクロダは56丁目にある日本の会社『Felissimo』のビルのインテリアをデザインしたことでも知られています。

 

エレベーターを降りて、左手の壁

入り口に飾られた花壇

大広間にある作品の一つ

大広間にあるCLODAGH提案のバスタブ、シャワールーム

大広間からダイニングの方を見る

ダイニング・ルーム

CLODAGHとゲスト

パーティー風景