慣例の冬期Accent on Design
NY恒例のイベント、インターナショナル・ギフトショーAccent on Designが1月30日~2月3日まで開催されました。会期の前に降った大雪と、あまりかんばしくない天気予報で出足を心配しましたが、会期中はとても良い天気が続き一安心でした。しかし、初日の混雑に比べ翌日からあまり活気がなく、全体的に、ビジネスとしては昨年夏より低調だ、という声が多く聞かれました。
2日目からの減客は、他のショーと日時が重なり多くの人が移動したことや、他のショーに出展する為に、Accent on Designの最終日前に展示をたたんで移動するブースが出るなど、珍しい状況が原因になったようです。
→ Accent on Design 2004年9月のリポート
→ Accent on Design 2004年2月のリポート
→ Accent on Design 2003年のリポート
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アクセント・オン・デザイン賞などが決定
出展したブースの中から、今回もアクセント・オン・デザイン賞が選ばれました。 ベスト・プロダクト賞には、カリフォルニアはEVA SOLO社の新しいスタイルのバーベキュー・セットと、Pratt Institute大出身の若手2人のデザイナー、MIOが開発した再生紙のウォールデコレーション紙タイルが選ばれました。
ベスト・コレクションには、昔ながらのプリントテクニックで新しい表現をしたという、John Derianのコレクションのブースが選ばれました。現在、NYでは昔のイメージを「今」のものと捉えることがファッションになっているようです。Constantin Boymも、Cooper-Hewiit National Design Museumのショップの為に、昔のコレクションから限定版NEWプレート作って発表会をしたりしています。
全体に明るく、リフレッシュした会場
今回はBest Boothの受賞者が出ませんでした。選定員のDavid Tisdaleに話を聞くと、「昔と比べると、全体的に皆がブースに力を注ぐようになり良くなったので甲乙つけ難く、全体に良い、という事にした」ということでした。
たしかに最初は、Karim Rashidのデザインで戸惑っていたのが、全体に明るくなり、今回も前回のカーペットの模様が気になるという声に、全体がピンク色にリフレッシュしたりと、思いきった変化が受け入れられているようです。
Gallery 91は今回が38回目の出展で、ブースをカラフルにしてみました。隣りのブースのACMEに、坂茂氏がデザインした、建築家が好きそうなペンの新作を見つけました。欲しいと思ったのですが、制作中のため、手に入るのは2ヶ月後との事でした。
Pier、JETRO、FUMIKIのブースなど
インテリアやテーブルまわりの家庭商品が多く出展されている、Pierの方も少し覗いてみました。JETROが「京都」と題して、NYでは見かけなくなった日本のおみやげやさん風のブースを出展しており、ニューヨーカーの方が、本当の「和の今」を知っているのでは、と思いました。サンフランシスコのタンスを扱ってるお店FUMIKIが、岐阜の和紙をすっきりと生かしたランプ等をあしらって、アメリカでのビジネスとして通用するブースを出していました。
Pier94は、川沿いのとても寒いところにあり、ハドソン川は写真のように氷つきます。時々、歩いてニュージャージーまで行けそうなくらい凍りつきます。
KarimShopでNAMBE/KARIMサイン会
Accent on Designの関連イベントとして、ショーのセットアップで忙しい28日、KarimShopにてNAMBE/KARIMサイン会というイベントが行われました。同じ日に、時間が少し早くConstantin BoymもCooper-Hewiit National Design Museumのショップの為に昔のコレクションから限定版NEWプレート発表パーティーがありました。 私は時間が間に合わず、Karimのイベントの方だけを覗きましたが、Constantinが自分のパーティーの後に流れて来ていたので、Karimとおしゃべりをしていました。Karimは、歯医者が使う道具のようなもので、作品を買ったお客様のガラスやメタルに、器用に自分のサインを彫っていました。
今回のショーでは、久しぶりに日本のツアー客を多く見かけました。だんだん以前のオリジナル作家達のブースが少なくなり、ショーがビジネスだけになってきているようで、おもしろみがなくなっているように思います。しかし、オリジナルはすぐにコピーされ、大型化せざるを得ない状況でもあります。これからの日本の商品つくり、運送価格を真剣に考えるべきと思いました。
※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影