チョコレート・ショー
ニューヨークで7回目になるチョコレート・ショーが11月11日~14日の期間、18丁目のメトロポリタン・パビリオンで開催されました。開催前日の10日は、DIFF(Design Industries Foundation Fighting AIDS)の為のギャラ・パーティーで2回目となるチョコレート・ファション・ショーが行われ、メディアを交えて超満員の人気振りでした。
ショーには、現在ニューヨークで話題のレストラン、NOBU, Payard, Brasserie 他のデザート部が多数出展しました。観客は味見をすることができ、ショーの前の盛り上がりも加わって、ファション・ショーに期待が膨らみます。
名店のチョコレートで制作された服やアクセサリー
ファション・ショーは名店のチョコレートによって作られた服やアクセサリーを身につけたモデルがステージを歩き、最後はそれぞれのシェフやオーナー・デザイナーとのコンビで、舞台に上がるという、通常とはひと味違うものでした。11日の一般公開では、ファション・ショーで使用された品々が展示され、チョコレート・ムースをもじった大鹿の角も、近くで見ると本当にチョコレートだったので驚きました。
日本から出展した
「メリーチョコレート・カンパニー」が大人気
一般公開は入場料20ドルにもかかわらず、入場を待つ人が2ブロックをまたがる行列を作るほどで、その状態が夕方まで続く人気振り。連日、著名シェフのデザート講座やデモンストレーションが行われました。
私がのぞいた時間帯はちょうど、チョコレートのナンバーワン・シェフであるジャッキー・トレスがデモンストレーションを行っており、観客で満員でした。中は著名チョコレート店がブースを出していて、味見、サンプルの陳列、ギフト・パックが買えるようになっているのですが、どこも観客で満員。
中でも注目を集めていたのが日本から出展した、メリーチョコレート・カンパニー(本社東京都、原邦生社長)で、日本的センスを取り入れたフージョン・チョコレート。抹茶、胡麻、きな粉、梅酒などを使い、四季の花を和菓子風に描いたりと、他にはないセンスで飛ぶように売れ、サンプル・ケースが空っぽになっていました。
世界中で人気のチョコレート、
2006年には中国でショーを開催予定
メリーチョコレート・カンパニーの原ご夫妻にお話を伺ったところ、同社は1950年戦後まもなく、典型的なアメリカの女の子の名前を使い「Mary’s」と名づけて先代が設立し、またたく間に日本全国870店舗に展開。日本で最初のチョコレートの店として発展しました。2000年には海外ショーへの出展を期に、フージョン・チョコレートを作り始めたそうです。四季の花をあしらったチョコレートで、2002年のサロン・ド・チョコレート・パリスのグランド・プライズを受賞しています。こちらはメリーチョコレートでなくマダム節子の名で、だしているそうです。
このショーは、欧州では10回目、ニューヨークでは毎年感謝祭前の慣例のイベントとして今年で7回目を迎えます。来年1月にはサロン・ド・チョコレートも開催され、2006年には中国で初のチョコレート・ショーも行われる予定との事です。 この行列と人気のほどに、海外でのチョコレートの人気に改めて感心しました。
※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影