先にあげた8つのテーマは、以下のように定義されています。
エネルギー
世界中で、サイエンティスト、エンジニアやデザイナーが太陽、風、海潮からのエネルギーを利用する方法を、また無駄のない自給自足のエネルギーを使う新しいプロダクトや機能をつくる方法が求められています。このセクションでは“Z-20 concentrated solar-panel system” – 鏡とトラッキング装置を利用して集められた太陽エネルギーを強化するシステムや、“the bioWave” – 巨大な水中にある機械で、海藻の揺れる動きを真似し、海の乱気流の運動エネルギーを捉えるためにデザインされたもの、“the Power Aware cord” – 消費者へ実際に彼等のエネルギーの消費量をビジュアル化してみせるシステム、そして、アラブ首長国連邦にある試験的な砂漠都市、“Masdar” – 最も広大で、先進なカーボンニュートラル(炭素中立)のコミュニティーなどが展示されています。
モビリティー(機動性)
人々は街や大陸を自由に旅行しますが、資源の節約は新しいデザイン対策とモビリティーのパターンと要素の施策を必要とします。
展示されている作品は、“Coulomb Technologies’ ChargePoint” – エネルギー盤に接続していて、公共やプライベートの場に設置されている車両充電ステーションのネットワーク。“MIT’s CityCar” – 都市の輸送形態として、折畳み自転車や自転車トレーラーなど。“AGV high-speed self propelled train” – フランスで最近デザインされた、高速セルフ・プロペラ・トレイン等。
コミュニティー
開発国で絶えず拡大しているスプロール現象と都市密度に対して、建築家は屋上ビレッジや、都市農場、多種目的住宅などを、地元の素材を使い、調和を大事にする、効率的なエネルギーの生活をつくり出しています。展示にみられるハイライトとしては、オランダの“H20tel” – 初の、水素パワーのホテル。オスローからは、初めて住民がウォーターフロントへアクセスできる、環境に優しいオペラハウス。“Eco-Laboratory” – 垂直型農園など。
素材
製造で消費されるエネルギーや化石燃料の量が削減される、より持続可能な素材のニーズを呼びかけるのに、偉大な努力がこの過去10年の間になされてきました。化学者、エンジニアやデザイナーは、生分解性の物質、石油を使わないプラスチックから、キノコのように、暗がりで成長し、生産するのに最小のエネルギーしか要しない発泡断熱まで、ありとあらゆるものを発明しています。またプロダクトは、“IceStone” のカラフルで強度のある、100%リサイクルされたガラスを含む、成形前のコンクリートの鋳片から、ファッションデザイナーの Martin Margiela による、使用済みの物を先端の衣服へと再利用するアイテムまで、脱工業、廃品がリサイクルされたものでつくられています。 【 写真 35、36 】
また新しい情報システムとして、“Ecolect’s Product Nutrition Label(製品に貼られる栄養成分表ラベル)”は、簡素な生物学的な情報、例えば、廃棄物から再利用された素材や、非中毒性の物質であること、または素早く再生産できる農産品であることなどの情報を消費者に分かりやすく提供するプロダクトです。 |