第75回 New York デザイン・ウィーク

New York デザイン・ウィーク 世界4大家具ショーのひとつ、ICFF(国際現代家具見本市)が、慣例のジャビッツ・センターにて5月14日~17日まで行われました。ニューヨーク市内では協賛して盛り沢山のデザイン関係の催しが行われ、NY市長Bloomberg氏がこの期間を“ニューヨーク・デザイン・ウィーク”と名付ける程に大きくなってきました。 イタリアのミラノサローネも今年初の参加で、イタリア勢をピアー91と92にまとめ“isaloni”と名付けて展示しました。その分ICFFの会場からイタリー勢が減ったように見えました。インテリア・デザイン誌協賛のisaloniが、交通機関などの関連がうまくとれていなかったので、皆会場を探すのに苦労したようです。 Isaloni made in Italy の展示風景 (写真15~24) Samp ICFFでは、マテリアルを主張して見せているところが興味をひいていたのと、デザイン学校のブースがやはり新鮮でおもしろかったです。また、出版物のスペースが大きくとられていたのが、目につきました。 今年初めて展示された、その場で買えるデザイン土産マート : DESIGNBOOMの会場がフレッシュで人気を集めていました。 http://www.designboom.com http://www.designboom.com/mart.html インターネット時代のデザイナーに人気のサイトが出展、ICFFと協力して、選んだ32Boothでほとんどが手作り作品で、$10-$100までの在庫を100個までと制限した商品群で、デザイン・スーベニールとして買ってもらい、この売上金を世界中のあちこちからDesignboom ICFF Mart 05に参加した費用に代えるというものでした。 第3回 デザインダウンタウン 開催 デザインイベントの中でも注目度の高いもののひとつで、今年で第3回目を迎える「デザインダウンタウン」が、アート・トレンドの発信地、チェルシーにあるガレージを改装したフォトスタジオ Drive-in Studioを舞台に、世界中から集まる若手デザイナーのインテリア・トレンドを発表しました。 その中でも、2階に突然現れたようなTOYOTA / Caltyのコンセプト・カーSciont2B車の「走るラウンジ空間」の新しい展示には、度肝を抜かれ、皆驚喜していました。 世界に一つしかないコンセプト・カー Sciont2B この展示は、非営利財団IDNF(国際デザイン交流財団)のプロデュースで企画されましたが、世界に一つしかないコンセプト・カーSciont2Bは、Subtlet / Honesty / Ironyのテーマで、トヨタの米国デザインスタジオ・カルティ・デザイン・リサーチ・インク(本社カリフォルニア州ニューポートビーチ、蛭田社長)がデザインした新作コンセプト・カーです。昨年リサーチ段階でNYのデザインスタジオが関わり、3月の自動車ショーではすでに発表されましたが、デザイン・ウィークに集まる異なった層の人々の関心をよんでいました。 インパクトがあるのは車の形だけではありません。ドアーパネルにジッパーのついたポケット、座席はデザインされた2層の椅子張り地、内部の天井には動く光の色の変化を楽しめるデコレーション・ストライプや後のガラス窓がVideoスクリーンとしてファンクションし、外でピクニックをしながらVIDEOを楽しめるといったアイディアが盛りこまれています。車の後の壁にはコンピューターから映し出される著名人のQuartが、白いボードの説明とはまた違った、新鮮な興味をひいていました。 Sample Content 毎晩遅くまで、凝ったパーティーを開催 デザイン・ウィーク中は、あちこちのショールーム、ギャラリー、イベント会場で凝ったパーティーが毎晩10~20も開かれるため、これを選んでハシゴするには相当なエネルギーが必要とされます。 14日の晩は、5千人が出席したと言われる2つの大きなパーティーがありました。 ひとつは、マンハッタンにはまだない、赤い輪がマークのターゲット社がSOHO空き地に大きなテントでパーティー会場をつくり、凝ったケータリングとお土産も沢山あり。もうひとつは、ACE Galleryの広いスペースでDwellマガジンとDune社の、新しい家具の発表のユニークな見せ方が話題になっていました。New York デザインウィーク、ますますオフ・サイトの方が、大きく発展していくように感じました。

第74回 Tribeca Film Festival(トライベッカ映画祭)

Tribeca Film Festival(トライベッカ映画祭) 今年で4年目を迎えるTribeca Film Festival(トライベッカ映画祭)が、4月19日から5月1日の期間、開催されました。このフェスティバルは、9・11から一年経った2002年に、グランド・ゼロ近くのダウンタウンの地域の活性化を目的に、映画俳優のRobert De Niroが中心になってJane RosenthalとCraig Hatkoffを交えて始まりました。 250作以上の短編、ドキュメンタリー・フィルム、インディペンデント・フィルムなど海外から60作品の未公開フィルム等も上映されました。アカデミーとはひと味違った初日のGala Premieres、2005年度受賞式、講演、フリー・プログラム等々、盛り沢山のプログラムが組まれました。 * Tribeca … Triangle Below Canal Street 街がポップ・コーンマシンや垂れ幕で映画館のイメージに 案内所がダウンタウン7カ所に設けられ、映画の上映スケジュールや細かい説明のプログラムと、何処で見ることができるのかがわかる首から下げるおしゃれなMAPが配られました。近くには映画館につきもののポップ・コーンマシンが設置され、これもアメリカン・エクスプレスのスポンサーで誰でも無料で食べることができるなど、いやでも映画館のイメージを盛り上げます。また、ダウンタウンの映画館をあちこち回るフリー・シャトル・バスも出て、この2階立て観光バスで、グランド・ゼロ近辺の復興ぶりを久しぶりに見せてもらいました。 全てにTribeca Film Festivalのロゴが入っていて、劇場前にはカラフルな垂れ幕がかかったり、分かりやすいスケジュールが張り出されていました。 過去3年のフェスティバルの総動員数は100万人 皆、多少の行列も苦にせず楽しんでいるようでした。混乱を避けるため「ファミリー・フェスティバル」も企画されました。これは家族で楽しめるプログラムとガイドになっています。4月30日には終日ストリートをブロックしてのストリート・フェアーも催されました。過去3年のフェスティバルの総動員数は100万人に達し、そのおかげでロアーマンハッタンに$125ミリオンの経済の動きが出来たそうで、着実に発展し、拡大してきていること感じました。 IMC Expo (Interactive Multimedia Culture Expo) Tribeca Film Festivalが開催される少し前、4月14日から4月23日の期間、Chaelsea Art MuseumにてIMC Expo (Interactive Multimedia Culture Expo)が開催されました。本展は、最近のサイエンス映画のテクニックを見せてくれる作品展です。 映画「マイノリティー・レポート」や他の映画に影響されて作ったという大画面のインタラクティブ・空想マンハッタンなど迫力のある作品。作品の制作者は、CINE(Collaborative Immersive Networked Environment)グループで、Studio IMCの3人Miro Kirov, Houston Riley, James Tunickの競作です。 目の形をしたSTUNT DUMMIESはインタラクティブ・マルチメディアゲームです。7つの部屋と1つのメインメニューがインターフェイスになっていて、そこからそれぞれのプログラムが始まる空想の世界。作品のデザインとディレクターを担当したKathleen Ruiz(Rensselaer Polytechnic Institute (RPI)コネティカットにある学校の教授)が、生徒達とグループで制作した作品です。 ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影

第73回 世界で初めての、コンテナーを使ったNomadicMuseum(移動美術館)

世界で初めての、コンテナーを使ったNomadicMuseum(移動美術館) 3月5日、坂茂氏が設計した画期的なNomadicMuseum(移動美術館)が、Cityの特別の許可のもとオープンしました。チェルシーのHudson River Park Pier54(13丁目)にて6月6日まで開催されています。 45,000 Square footの船着き場に、万国共通のスティールのコンテナー(運搬用梱包箱)をチェッカーボードのように148個積み重ねてできた囲いがMuseumの外壁です。 中の柱は、坂茂氏が設計でよく使用する、防水のボール紙の紙筒です。その75cmの円柱が整然と立ち並んでおり、厳かなこの展覧会にふさわしい雰囲気を醸し出していました。 人と自然を相手に13年間記録し続けた映像 展覧会は「Ashes and Snow(灰と雪)」というタイトルの、Gregory Colbertという写真家の写真展です。彼が13年かけて、エギプト、ビルマ、スリランカ、ケニヤ、エチオピア、トンガ、アゾレス諸島、南極大陸等で、象、クジラ、イーグル、レオパート、ゼブラ、チータなどの動物、人と自然を相手に記録し続けた映像から特別な手法で和紙にプリントした作品です。 コロムとコロムに間に4方からピアノ線でつられ、一番奥にはこの記録映画を1時間に編集した映像が繰り返し流れています。野生の象や鯨と泳ぎ踊る人間(一部はGregory自身)、豹やイーグルと戯れる現地の子供・・・。編集担当は2度のアカデミー受賞者、Pietro Scalia氏です。 この詩のような映像は、9・11以降のニューヨーカーの心を癒してくれるに違いありません。セントラルパークで行われたクリストのゲイトが終わり、タイムリーにこの新しいMUSEUMが出現し、スペースそのものが話題になってNYは常にエキサイトしています。 12月にはロスアンジェルスで開催 建築家 坂茂氏のこのMuseumの発想は素晴らしく、この展覧会後、これらのコンテナーは倉庫に返却し、次は12月ロスアンジェルスにて、現地のコンテナーを使ってMUSEUMが造られるそうです。 ファッション写真とも見える、やさしい詩のようなこの写真のGregory Colbertよりも建築の方が絶賛されています。しかし、クリストの自前のアース・アートといい、写真家Colbertの、坂茂氏を選び自分の力でここまで発表して見せるその姿に、これからのアーティストの姿勢が変わっていくような予感を感じました。 ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影

第72回 Dining by Design

第8回 Dining by Design Elle Decore誌、DIFFA(Design Industries Foundation Fighting AIDS)主催のビッグ・イベント「第8回 Dining by Design」が、2月6日~7日、NYのマンハッタン・センター(元劇場をイベント会場としてパーティー等に使われるところ)で行われました。有名なインテリア・デザイナー、ファッション・デザイナーや建築家、デザイン関係のストアー等が、総計54のテーブル・セッティングを競い、その売上金はDIFFAの基金となります。 2月6日は一般公開で、テーブル・セッティングを見て周ることができます。上の会場ではホーム・エンターテイメントのショップや企業、デザイナー等がいろいろな商品を展示販売し、一日だけの破格セールも行われました。 幅広いデザイン層が集うパーティー 2月7日の夜は、基金集めのチケットによる、カクテル・パーティーとディナーパーティーが行われました。入り口にはレッド・カーペットがしかれ、デザイン界のアカデミー・パーティーのような雰囲気でした。参加者はそれぞれ着飾り、カクテルやディナーを楽しみにぞくぞくと集まってきました。中に入ると、カメラマンが待ち構えているレッドロープのPRESSコ-ナーも用意され、知る人ぞ知る有名人やTVで見るお馴染みさんなど、インテリア界のスター達がフラッシュを浴びていました。 主催がElle Decoreである関係から、インテリア・デザイン関係者が多いと思っていたのですが、審査員の関係で、MOMAのキューレーターや家具デザイナー等、幅広いデザイン層のブラック・タイパーティーでした。 テーブル・セッティングはオークションで完売 パーティーは、大手のケイタリング会社を使っていて、その人手だけでも100人位というのですから、大掛かりな催しでした。カクテル・パーティーの後のディナーパーティーは、チケットの値段で段差があります。つい先ほどまで鑑賞していたテーブルセッティングにフルコースの食事が用意され、パーティーの後半ではテーブル・セッティング全てがオークションに出品され、完売しました。 カラフルで盛り沢山の演出に疑問も テーブル・セッティングのデザインには、ラルフ・ローレン、カルバン・クレイン、Kate Spade、建築のSkidmore、David Rockwell等のスターから、Crate & Battrl、ターゲット、コンテナー・ストアーなど一般にも知られている店が参加していました。また、業界で有名なインテリア・デザイナーなどが、これでもか、これでもか、といろいろなアイディアで、小さな空間をデザインしていました。 「これがアメリカン・テイストか」と、うなずく感じの、カラフルで盛り沢山の演出やToo muchの装飾に、こんな空間で休まるのか、と疑問を感じたテーブルも多々ありました。売るための効果や、テーブルウエアーや小道具の提供者との関係もあるのでしょうが、日本のすっきりのインテリア空間が一つでも入っていたら、大変うけたのでは、と思ってしまいました。住む空間によって、感覚がかなり違ってくるのだという事を改めて感じたショーでした。 ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影

第71回 慣例の冬期アクセント・オン・デザインとイベント

慣例の冬期Accent on Design NY恒例のイベント、インターナショナル・ギフトショーAccent on Designが1月30日~2月3日まで開催されました。会期の前に降った大雪と、あまりかんばしくない天気予報で出足を心配しましたが、会期中はとても良い天気が続き一安心でした。しかし、初日の混雑に比べ翌日からあまり活気がなく、全体的に、ビジネスとしては昨年夏より低調だ、という声が多く聞かれました。 2日目からの減客は、他のショーと日時が重なり多くの人が移動したことや、他のショーに出展する為に、Accent on Designの最終日前に展示をたたんで移動するブースが出るなど、珍しい状況が原因になったようです。 → Accent on Design 2004年9月のリポート → Accent on Design 2004年2月のリポート → Accent on Design 2003年のリポート Sample Content アクセント・オン・デザイン賞などが決定 出展したブースの中から、今回もアクセント・オン・デザイン賞が選ばれました。 ベスト・プロダクト賞には、カリフォルニアはEVA SOLO社の新しいスタイルのバーベキュー・セットと、Pratt Institute大出身の若手2人のデザイナー、MIOが開発した再生紙のウォールデコレーション紙タイルが選ばれました。 ベスト・コレクションには、昔ながらのプリントテクニックで新しい表現をしたという、John Derianのコレクションのブースが選ばれました。現在、NYでは昔のイメージを「今」のものと捉えることがファッションになっているようです。Constantin Boymも、Cooper-Hewiit National Design Museumのショップの為に、昔のコレクションから限定版NEWプレート作って発表会をしたりしています。 全体に明るく、リフレッシュした会場 今回はBest Boothの受賞者が出ませんでした。選定員のDavid Tisdaleに話を聞くと、「昔と比べると、全体的に皆がブースに力を注ぐようになり良くなったので甲乙つけ難く、全体に良い、という事にした」ということでした。 たしかに最初は、Karim Rashidのデザインで戸惑っていたのが、全体に明るくなり、今回も前回のカーペットの模様が気になるという声に、全体がピンク色にリフレッシュしたりと、思いきった変化が受け入れられているようです。 Gallery 91は今回が38回目の出展で、ブースをカラフルにしてみました。隣りのブースのACMEに、坂茂氏がデザインした、建築家が好きそうなペンの新作を見つけました。欲しいと思ったのですが、制作中のため、手に入るのは2ヶ月後との事でした。 Pier、JETRO、FUMIKIのブースなど インテリアやテーブルまわりの家庭商品が多く出展されている、Pierの方も少し覗いてみました。JETROが「京都」と題して、NYでは見かけなくなった日本のおみやげやさん風のブースを出展しており、ニューヨーカーの方が、本当の「和の今」を知っているのでは、と思いました。サンフランシスコのタンスを扱ってるお店FUMIKIが、岐阜の和紙をすっきりと生かしたランプ等をあしらって、アメリカでのビジネスとして通用するブースを出していました。 Pier94は、川沿いのとても寒いところにあり、ハドソン川は写真のように氷つきます。時々、歩いてニュージャージーまで行けそうなくらい凍りつきます。 KarimShopでNAMBE/KARIMサイン会 Accent on Designの関連イベントとして、ショーのセットアップで忙しい28日、KarimShopにてNAMBE/KARIMサイン会というイベントが行われました。同じ日に、時間が少し早くConstantin BoymもCooper-Hewiit National Design Museumのショップの為に昔のコレクションから限定版NEWプレート発表パーティーがありました。 私は時間が間に合わず、Karimのイベントの方だけを覗きましたが、Constantinが自分のパーティーの後に流れて来ていたので、Karimとおしゃべりをしていました。Karimは、歯医者が使う道具のようなもので、作品を買ったお客様のガラスやメタルに、器用に自分のサインを彫っていました。 今回のショーでは、久しぶりに日本のツアー客を多く見かけました。だんだん以前のオリジナル作家達のブースが少なくなり、ショーがビジネスだけになってきているようで、おもしろみがなくなっているように思います。しかし、オリジナルはすぐにコピーされ、大型化せざるを得ない状況でもあります。これからの日本の商品つくり、運送価格を真剣に考えるべきと思いました。 ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影  

第67回 第3回ウイリアムスバーグのFIRSTOP

スタジオや近辺のストアなど計60店が参加 マンハッタンからひと駅先にあるブルックリン・ウイリアムスバーグにて、デザイン・ウイークエンドの催し「第3回FIRSTOP」が10月2日~3日の2日間行われました。 今年は、ウイリアムスバーグをベースに活動する新進作家、プロフェッショナル・デザイナーらのスタジオ、ワークショップ、展覧会や、近辺のストア、レストランなど計60店が参加しました。 3年前のウイリアムスバーグの興奮した賑わいに比べると、だいぶ落ち着いて、確立された感のある若者が集まる賑わう街になったように感じました。お店やギャラリーが増え、老舗になりつつあるお店もあるなど、発展振りをうかがうことができました。 私は日曜日に出かけたのですが、広範囲のイベントのため、今年の見所はどこなのかアドバイスをもらいに、「FIRSTOP」の企画をしたプロダクト・デザイナーの Klaus Resbury(SONIC Design Studio)を訪ねました。 SONIC Design Studioでは、テクノ系IDのデザインからリサイクルの作品まで、エネルギッシュに仕事をこなしています。「Brooklyn New Style718」という本が出版されたことを彼から聞き、彼らが掲載されているページを見せてもらいました。とてもきれいに編集されたデザイン本で、「手に入れたい」と思う程でした。 Buckminster Fuller Instutute ほか 同じビル内で、球体で有名なBuckminster Fuller Instututeの非営利財団が参加していました。Museumショップなどに卸しているグッズなども展示販売していて、とても身近な感じがしました。 地図を頼りに歩き始め、途中、NY Timesとメトロポリタン・ホームの知人の記者2人に遭遇しました。2人は「The Future Perfect」へ寄ってきた所との事。 今最も話題のストアーに寄り、新人のブルックリン・デザイナーの商品群を見ると、なかなかおもしろいものを揃えており、一方、3年前に参加していたデザイナーは新しい方向性の作品を発表して元気でした。 「Citizen-Citizen」のフレッシュなデザイン 彫刻家 Mr.Marc J.M.van den Broek氏の迫力あるスペース「A.TE.M.Inc」では、第1回目に訪れた時と同じく、不思議な空間を感じました。イベントやブースのデザイン、プロデュースとマルチタレントの彼の性格がにじみ出ているような空間です。 今年初めてロンドンからウイリアムスバーグに移り住んだ2人のデザイナーのスタジオ・ショールーム「Citizen-Citizen」は、まるで写真スタジオか雑誌からそのまま抜け出たような真っ白い空間に、彼等のシンプルなデザイン・グッズが置かれていて、久しぶりにみる新鮮なフレッシュさを感じました。 One Sixty Glass、Lwindesign ほか 個人の陶芸作家 Kris B. Ceramicsがアパートの半地下にオープンしていたスタジオ・ショップもなかなか迫力ある作品群でした。 次の行き先探しのため地図を見ると、すぐ近くに「One Sixty Glass」のガラス工房があったので、ちょうど寒くなってきたこともあって見学しました。いつ見てもひと吹きガラスの制作には、つい見入ってしまいます。 少し離れたところのロフトビルに、英国から参加しているデザイナー、Julian Lwinの手づくりスタジオ「Lwindesign」があり、こちらも見学。日本の雑誌に取り上げられたり名が出てきているようです(少し、倉俣史郎氏を追っている感じがしましたが) 全生活を作品と共にするロフト 最後にロフトの原型的な広いスペースに作業場、住まい、ギャラリーまでをもっている「monofacture」のEthanAmesの所を訪ね、丁寧な木の仕事ぶりを見学しました。彼らは全生活を作品と共にしており、作品と遊ぶ幼い息子との会話などを見ていると、とてもなごやかな気分になりました。 全てを見て周ることはできませんでしたが、現代アートの破壊的、スキャンダル的作品傾向に比べ、デザインや工芸は大変健康的で若いエネルギーもすばらしいと感じた第3回Firstopでした。 ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影

第66回 スタテン・アイランドの記念碑の国際コンペ

スタテン・アイランドの記念碑の国際コンペ これは3年前に起きた9月11日の同時多発テロのスタテン・アイランドの犠牲者を悼む記念碑の国際コンペで、世界19か国から179のエントリーがありました。その中から日本の曽野正之氏が単独で手掛けた「ポストカード」が選ばれました。この作品は、葉書を267倍に拡大した「世界一大きなツイン・ポストカード」に、切手とみたてた267人の被害者の名前と横顔を記念碑に刻んだ作品です。 記念碑は2004年9月11日のオープニングセレモニーを目指し、総工費200万ドルをかけてマンハッタン島を臨む公園に設置され、9月11日の6時からメモリアル式典が行われました。式典にはジュリアーニ前市長、ブルンバーグ市長、James P. Molinaro: Staten Island Borough Presidentが出席し、各氏のスピーチに加え曽野氏のスピーチが行われました。続いて、犠牲者の遺族らが2つの記念碑の間を通り、花や祈りを捧げていきます。遺族はそれぞれ故人の顔を探し「似ている」「面影がわかる」などと親しみのある記念碑に好感を持ち、これまでのメモリアルとは違った記念碑に大変喜んでいるようでした。 曽野氏が一番神経を使い、時間がかかったという、正面の写真から起こした犠牲者の横顔は、遺族ひとりひとりとやりとりをしたもので、納得するまでの行き届いた仕事が報われたように思いました。 曽野正之氏のご紹介・記念碑制作経過 曽野正之氏は1970年、西宮市生まれの33歳。建築家。コンピューターによる、リアリティーを感じさせる表現の繊細なディテールは、右に出るものがいない、と皆が認めています。このコンペでは犠牲者と遺族、友人や私達を繋ぐシンボルとして「ポストカード」を発想し、心に空いた穴をなんとか繋ぎ止めることを考えたそうです。ハガキを様々な形にして模型を作り、それを267倍に拡大した世界一大きなツイン・ポストカードを作り、これを「送りたい・受け取りたい」というのがコンセプトだそうです。また、曽野氏は、世界共通のポジティブなコミュニケーションのシンボルである手紙は、今回の主旨にピッタリだと思ったといいます。267人の被害者の個々の名前と横顔が、記念碑の内側の石に刻まれています。 彼はこのプロジェクトのために会社を休職し、2003年11月あたりから基礎工事を始めました。それに先立って施工図面を引き、モックアップ(模型)を作り、予算や強度などから、素材は最初に予定していたコンクリートに変えて Fiber Reinforced Plastic(ファイバーレインフォーストプラスティック)FBPを使用する事になりました。このFBPは、Eグラスファイバーを含んでおり、一般的にボートを製作する塩水に強いとして知られる素材なのだそうです。 被害者の名前と横顔を建物の内側の石に刻む 彼の思い描く、267人の犠牲者の名前と横顔の入ったメモリアルを実現させるために、一人につき4~5枚の写真を用意してもらったところ、横顔の写真がない人が多かったため、曽野氏とアーティストのチーム(Lapshan Fong,岡 利彦氏 その他数人)が正面や斜め前の写真から横顔を起こしていきました。最終的に一人一人の親族から「OK」をもらうまでのやり取りに、予想以上に時間がかかったそうです。 今回のメモリアルで初めて、記念碑に刻まれた故人の横顔に花を捧げた遺族らは、「空に飛び立っていくような形で、とても心休まる素敵なモニュメントだ」と、皆が褒めていました。また、夕日のオレンジから暗くなる中で、2つのポストカードの間に見えるマンハッタンのWTC後のビューが、青く変わっていくシーンのセレモニーは、大変感動的でした。 世界から注目される曽野氏の努力の結晶 彼は今回の記念碑について、 「建築のスケールと技術が必要で、建築の一部ではありますが、建築ではない特別なモニュメントです。そのカテゴリーのないところが、たまたま自分のデザインの傾向とご遺族の求めていたものとに合致した形です。 昔から絵を描いたり展覧会をやったりしていましたから、自分としては正直、建築よりも今回の方がやっていてピッタリきました。僕が心配なのは、建築界から建築家として認められず、アートの分野からはアーティストとして認められない、どっちつかずの立場になってしまわないかということです。そうならないようにして、建築をコツコツ続けていけるのならそれでいいです。」という。 曽野氏の友人達は彼を「Masa、Masa」と呼んでいます。彼は大変な努力家で、いつも自分が一番汗をかく仕事を引き受ける、作品を含め、Ego(我の強いとこ)がなく、自然体で綺麗で無駄のない流水のような形を作る人、それでいてきちんとファンクショナル、ピュアでポジティブな仕事をする人、と絶賛されています。 この「ポストカード」プロジェクトで脚光を浴びた曽野氏。彼の今までの努力の結晶が世界から注目される作品のモニュメントになりました。曽野氏には国際的な日本人として、これからの複雑な世の中に、より心のなごむ良い作品をどんどん発表してほしいと思いました。 ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影

第63回 SOFA New York 2004

Sculpture Objects & Functional Art 展 「SOFA New York 2004」 国際美術工芸品エキスポ、SOFA(スカラプチャー・オブジェクト・ファンクショナル・アート)2004が、パークアヴェニューのアーモリーで、6月2日~8日まで行われました。Culture Incの社長だったMark Lymanが創立者であり現在の社長で、今回がNYで7回目、世界中からディーラー・コレクターが集まります。 他のトレードショーとは違い、Museumでは買うことができない、手に入らないレベルの一品ものを買うことができます。アンティックからコンテンポラリーまで、質の高い作品、Galleryがブースを出しています。 3年ほど前からSOFAとアート&デザイン美術館MAD(元アメリカン・クラフト美術館)のオーガナイズでContemporary Decorative Arts Week(CDAW)が同時期催され、Bloomberg市長も、アート・クラフトを活性化すると協力。NYの美術館、ギャラリーがCraft、Designの展示で、スケジュールを組み、今年は30軒ほどが名を連ねました。 → SOFA 公式HP → MAD 公式HP イサム・ノグチから若手作家まで、幅広いコレクションを展示 SOFAは、MADをサポートする為に、ギャラ・オープニング・パーティ、サイレント・オークションを実施し、その売り上げをMADに寄付するという大きな催しでもあります。ギャラ・ナイトは華やかなユニークに着飾ったコレクターが多く集まり、オークションに熱中したりと盛り上がります。 会期中メトロポリタン美術館やMADのキューレーター、著名アーティストのレクチャーも毎日行われ、勉強にもなります。今回は50の出展があり、内容は陶磁器、ガラス、布、木工、ジュエリー等でした。イサム・ノグチ、ジョージ・ナカシマとその娘ミラ・ナカシマから、若手のコンテンポラリー・ジュエリーまで幅広いコレクションが展示されています。 大量商品よりもクオリティーを重視 出展者は「NYは洗練された、良識あるコレクターが多く、真剣なお客が多く、良く売れるので、出品する方も質の良い恥ずかしくないものを持ってくるようにしている」と口をそろえる。ヨーロッパの著名な陶磁器や、ガラスの作家もの、ギャラリーも出展していて、アメリカのイメージが食の世界でも高級化しているように、大量商品からクオリティーを望む人達が確かに増えているのを感じます。 このSOFAはシカゴで先に始まり、この秋10月で12回目を迎えます。来年はフロリダのPalm Beach SOFA が International Fine Art Expositions(IFAE)と同時に2005年1月13~17日に行われることも決まり、ますます発展していきそうです。 イサム・ノグチの芸術作品の永久保存の場所 6月12日土曜日、ニューヨークのロングアイランド市のイサム・ノグチ・ガーデン・ミュージアムが、正午のリボンのカット・セレモニーと共にリオープンしました。 およそ2年10カ月の改築工事によりビルの安全性が強化され、車椅子でのアクセスも可能となり、エレベーターやエデュケーション・センターなども新設されました。美術館の名前はシンプルに「ノグチミュージアム」に変わり、ライブラリーのあるカフェとミュージアム・ショップが新設され、暖房や空調設備も一新し年間を通しての開館が可能となりました。 今年はイサム・ノグチ(1904~1988)の生誕100周年にあたり、アメリカ国内用37セント記念切手も発行されていて、郵便局で買うことも同時に楽しめ記念になります。 ノグチ・ミュージアムは、彫刻家イサム・ノグチの芸術作品の包括的コレクションの永久保存の場所であり、改造にあたっては、オリジナルの建物のローテクな要素は彼の作品の為の展示場所としての雰囲気が壊されないないよう特別なケアをして残されています。再開記念の「イサム・ノグチ:彫刻デザイン」展は、劇的演出効果の前衛オペラの鬼才、ロバート・ウィルソンがインスタレーションを手掛けた展示(自然の光りを抜け2階に上がると真っ暗な空間に影を演出する照明など)で、今まであまり見るチャンスのなかったマーサ・グラハム舞踊団の為の舞台装置の作品等、Videoでの動く画像も展示に加えられていて、イサム・ノグチの違った作品郡が見る事ができて新鮮です。 総計13のギャラリーに240点を超える作品を展示 明かりランプの展示会場は、わらぶきに中央の窓から田舎の田んぼが見える演出で、楽しませてくれています。続く2階の企画展示会場は、彫刻とデザインが混在する、飛び石を渡りながら彫刻や公共プロジェクトのモデルなど一点ずつ鑑賞を楽しめるドラマティックな展示で静かな空間を演出。対して1階の常設展示は、石、メタル、ウッド、クレー(粘土)等の力強い素材の彫刻作品が並んでいます。2階の企画展と1階の常設展あわせて13のギャラリーに、計 240点を超える作品が展示されています。 庭園の彫刻はイサム・ノグチの代表作でもある花コウ岩や玄武岩の作品がゆったりと静かに自然と調和して、そこ、ここに展示されていて、イサム・ノグチのオーラ溢れ、永遠の時を刻んでいるようで、アートに無関心な人でさえ心休まる空間をつくっています。 これからは彼の作品ばかりでなく、彼の作品のコンテキストの拡張および作品の遺産継承、また、彼の革新的アートの発掘精神を受け継いで他のアーティストやデザイナーの展覧会も開催されることになっているようです。ヴィトラ・デザイン美術館のオーガナイズでロバート・ウイルソンがその構成デザインを手掛けた今回の展覧会は2004年10月3日(日)まで開催されます。 ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影

第62回 国際現代家具見本市(ICFF) Off Site イベント

Off Site イベントの中でも話題、Eric Chan and Karim RashidによるVIBRANT VISIONS展 Eric Chan and Karim RashidによるVIBRANT VISIONS展が、ニューヨークのMuseum of Arts & Design (旧 American Craft Museum)で、5月13日~15日まで行われました。 国際現代家具見本市(ICFF) のオープニングに先駆けるOff Siteのイベントとして、12日にOpening partyが開催。IDNFとMADの共同主催、トヨタ自動車の後援で車のコンセプトである“Vibrant Clarity「活き活き・明快」、L-finesse「先鋭 ― 精妙の美」”をプロダクト・デザイナーが形にし、その作品デビューとして初めて一般公開されたものです。 Karim Rashidは、カラフルで有機的なフォルムの座れるオブジェ“Meta-Objects”を発表。温度センサーのついた発光塗料のものや勝手に色の変わるランプなど、30個のすべて違う表現、触感、塗りの作品です。 Eric Chanの制作した“Personal Pond”は、多目的でインタラクティブなワークステーションです。中央のテーブルの上にある2つのまるい大理石が、マウスのような役目で、音楽の選択や電話などチャンネルを変化できるようになっています。Pondの上で手を手前においでおいでとすると音量が大きくなり、外へむけて手をふると小さく、強くNoとふると音がストップするものです。 ただ見るだけでなく実際に体験して、座って触って、このアート・サイエンス展のような新しい試みに、皆大喜びをしました。 NY Timesをはじめいろいろなプレスにもとりあげられ、ICFFのOff Siteの中でも、話題の展覧会として噂され、見られなかった人達に「幻の展覧会」の印象を与える大きな反響をよびました。 チェルシーホテルで行われたDesign Downtown 昨年のOff Siteで実験的に始めたこの催しが、今回は大々的に青空に上に向いた矢印のDowntownのロゴで開催。実験的な作品や売れっ子若手が多数出品していて、面白いイベントでした。 なによりも会場が、23丁目の7thと8thの間のChelsea HOTEL。今のチェルシーが流行るずっと以前の60年代当時、流行のアーティスト、ミュージシャン達の長期滞在HOTELとして有名で、よく事件を起こしたミュージシャン等のニュ-スがこのHOTEL前から写されたものですが、普段なかなか各階までは見れません。しかし今回、8階、6階、3階、1階が会場で、各部屋を見てまわれて、そのおもしさも加わったように思えます。HOTELの古い建物の螺旋階段や、昔からの壁画も斬新に見えて、それぞれのお部屋に案内されたような雰囲気で、このユニークな展示は大変好評でした。 HOTEL周辺のコミュニティーのサポートも多く、斜前の映画にも出て来る有名なドーナッツやさんのKrispy Kremeが毎朝無料で振る舞われたり、説明の小册子カタログも良く出来ていて、若手ががんばったこのDowntownは、今回の Off Siteイベントのヒットだと思いました。 何しろ沢山のイベントが同時に行われるので、大分見てまわったのですが、BrooklynのWiliamsbergは見れなかったのが残念でした。 Sample Content Sample Content Sample Content Sample Content Visionaire Galleryでの kid robot展 ※表示あるものを除き、写真は全て海老原嘉子撮影

第57回 Accent on Design

第57回: Accent On Design®(2004/2/10)   会場入り口風景 20周年記念、新改装のAccent On Design® NY恒例のイベント、インターナショナル・ギフトショーAccent on Designが2月1~5日まで開催されました。今回はAccent on Design 20周年ということで、会場も拡大し、ロゴデザインから改装まで、売れっ子デザイナーのKarim Rashidに依頼。入り口、新しいダブルデッカー・ラウンジの設営から、カーペットまで、全体をリフレッシュしました。 インターナショナル・ギフトショーのAccent on Design部門は、1984年の2月に始まりました。以来、現在まで続けて出展している会社は10社だけです。 Accent on Designが始まる84年以前、アメリカの一般市場では、モダンなデザインは特に注目されていませんでした。この運営会社GEORGE LITTLE MANAGEMENTの副社長のAlan Steel氏も「Accent on Designがアメリカのデザイン市場を拡大し、貢献したと思う」と話しています。 確かにそれまでは、個人デザイナーやデザインスクール卒の学生達の発表の場は少なく、Gallery 91が1983年にオープンした当初、発表する場を求めるデザイナーのエネルギーを感じました。 その後、Accent on Designに、デザイナーそれぞれが1、2個のデザイン商品を持ちより、ボリュームを持たせて展示し、ビジネスにして成功していく例もいくつか目にするようになりました。 会場入り口風景 Accent on Design のAとDをInfinity Spiral にした新しいKarim Rashid デザインのロゴ 会場風景 会場よりダブルデッカー・ラウンジを見る 会場内よりエスカレータートンネルを見る 実際の形でも作られて飾っている 会場風景 ダブルデッカー・ラウンジより全景を見る     新しく設営されたダブルデッカー・ラウンジ ダブルデッカー・ラウンジの下、スライド映写 20周年記念、新改装のAccent on Design 20年の経過で、価格競争やら大型化、癒し商品への移行など、いろいろな変化がみられます。今回は、こうした出展企業やデザイナー、商品の変化を、ダブルデッカー・ラウンジ下のスクリーンで繰り返し見せていました。 見晴らし台のような上層のラウンジでは、会場を上から眺めながら休めるようになっています。初日のショーがオープンした10時半から、副社長Alan Steel氏やKarim Rashidのスピーチがあり、ケーキカットもあって、20周年を盛り上げていました。 新しいロゴはAccent on Design のAとDをInfinity Spriral(無限大の螺旋)にしたそうで、ネオングリーンで会場のロゴ、受賞のトロフィーにも使われています。そして、このダブルデッカー・ラウンジは次回の授賞式などにも使われていくそうです。 大規模な模様替えということで、皆どうなることやらと案じたり期待したりしていましたが、前面には大型ブースが出てきて、今までの同じ区画のブース割りではなく、それぞれ違う形のブロックがブースになっています。古参の出展者は一瞬とまどったようですが、カーペットの蛍光色グリーンにピンクの柄が目を引いて、リフレッシュ、明るい未来を演出しているようでもありました。 初日の会場は結構混み合っていたようにみえたのですが、回復したように思えたアメリカの景気も、先週までの零下の寒さの影響か、暖かくなったショウの期間中も、思ったほどの購買客が集まらず、不調の会話がしきりでした。癒しの製品、特殊な商品で景気が良かったというブースもあり、商品次第のようでもあります。   新しく設営されたダブルデッカー・ラウンジ ケーキカット 新設Karim Rashid